Wednesday, December 30, 2020

Howie Kendrickが引退表明

 2020年も残すところあと1日となりました。本業多忙のため更新が滞っていましたが、2020年が終わる前に書いておかなければならない記事がありました。

12月22日、Howie Kendrickが現役引退を表明。

37歳。2002年ドラフトでエンゼルスに入団してから19年、メジャー昇格からでも15年の現役生活。オールスター選出は2011年の1回だけで、リーグMVP投票での得票も2014年にほんの少し得票しただけということで、決して華々しいキャリアではありませんでしたが、1747本の安打を打って通算打率.294。文句なしに一流のメジャーリーガーでした。

そのキャリアの最後に、ナショナルズの2019年のワールドシリーズチャンピオン獲得に大きく貢献してくれたことは言うまでもありません。

おさらいしておきます。

● ドジャーズとのNLDS最終第5戦。延長10回の満塁弾。2012, 14, 16, 17とことごとくNLDSをクリアできなかったナショナルズが初めてポストシーズンのシリーズ勝ち上がることができたのは、紛れもなくあの満塁弾のおかげでした。

● 4戦スウィープでカージナルスを降したNLCS。333/.412/.600、チームトップの4打点を記録し、シリーズMVPを受賞。

● アストロズとのワールドシリーズ最終第7戦。0−2のビハインドで迎えた7回表。1点を返してなお1死1塁の場面で放った逆転2ラン。ライトポールに当たった時の金属音は今も耳に鮮明に残っています。

感動をありがとう。お疲れさまでした。

Friday, December 11, 2020

2020 ALL-MLBにSoto

2020年のALL-MLBが発表され、ナショナルズからはJuan Sotoがファーストチームの外野手に選ばれました。

惜しかったのはTrea Turner。レギュラーシーズンの数字だけ見れば本塁打以外のおよそ全ての数字でCorey Seagerを上回りました(本塁打はTurner12本に対してSeager15本)が、NLCSとWSのダブルMVPを受賞したSeagerが選ばれたのは、ポストシーズンまで含めて評価するというこの賞の趣旨から言って当然の結果なので、まあ仕方ないですね。

受賞者は以下の通り。

First Team
C: Salvador Perez, Royals
1B: Freddie Freeman, Braves 
2B: DJ LeMahieu, Yankees
SS: Fernando Tatis Jr., Padres 
3B: Manny Machado, Padres
OF: Mookie Betts, Dodgers
OF: Juan Soto, Nationals
OF: Mike Trout, Angels 
DH: Marcell Ozuna, Braves 
SP: Trever Bauer, Reds
SP: Shane Bieber, Indiand
SP: Yu Darvish, Cubs 
SP: Jacob deGrom, Mets 
SP: Max Fried, Mets 
RP: Nick Anderson, Rays 
RP: Liam Hendricks, Athletics

Second Team 
C: J.T. Realmuto, Phillies 
1B: Jose Abreu, White Sox
2B: Brandon Lowe, Rays
SS: Corey Seager, Dodgers
3B: Jose Ramirez, Indians
OF: Ronald Acuna Jr. Braves
OF: Michael Conforto, Mets
OF: Mike Yastrzemski, Giants 
DH: Nelson Cruz, Twins
SP: Gerrit Cole, Yankees
SP: Clayton Kershaw, Dodgers
SP: Dinelson Lamet, Padres
SP: Kenta Maeda, Twins
SP: Hyun-Jin Ryu, Blue Jays
RP: Brad Hand, Indians
RP: Devin Williams, Brewers

このメンバーに、ダルビッシュ投手と前田投手の2人の日本人が入っているというのは素晴らしいですね。

Wednesday, December 9, 2020

Adam Eatonがホワイトソックスと1年契約

全体的にスローペースでナショナルズの補強もほとんど進んでいないこのオフ。そんな中ですが、Adam Eatonがホワイトソックスと1年800万ドル(1年目700万ドル、2年目の球団オプションのバイアウトが100万ドル)で契約合意に達したと報じられました。

32歳という年齢ながらここ数年は守備や足に陰りが見え、オフにナショナルズが来季オプションを破棄。FAランキングでは下位あるいはランク外の扱いをされ行き先があるか心配していましたが、しっかりしたメジャー契約を得ることができて良かったです。

行き先は2016年のオフのトレードでナショナルズに来るまで所属していたホワイトソックス。今季、13年ぶりのポストシーズン進出を果たし、来季も優勝を目指そうというチーム。しかもその(投手陣の)中心になろうというのが、まさにトレードパートナーだったLucas Giolito。26歳となったGiolitoは今年8月にノーヒッター(1四球のみの準完全)を達成するなどすっかり才能を開花させています。Giolitoだけでなく、あのトレードで送ったDane DunningReynaldo Lopezもローテーション投手に成長し、今季のホワイトソックスの全60試合のうち、実に27試合の先発がこの3人でした。こうして見てみるとあのトレードはまさにウィン・ウィンの素晴らしいものだったと評価できるでしょう。(もっとも、Dunningは奇しくもEatonの契約合意と同日に発表されたLance Lynnとのトレードでレンジャーズに移籍することになり、Lopezは不振で9月にマイナーに落とされ、先日ノンテンダーFAとなったため、Eatonと一緒にプレーすることはありませんが。)

いずれにせよ、Eaton、ありがとう、そしてこれからも頑張ってください。

Tuesday, December 1, 2020

Michael A. Taylorがロイヤルズと1年契約

嬉しいニュースです!

Michael A. Taylorがロイヤルズと1年のメジャー契約を結びました。年俸175万ドルは今季からほぼ半減ですが、メジャー契約を得られたというだけで十分です。しかもロイヤルズとはいいチームに入りました。外野陣のデプスチャートを眺めてみると、Whit MerrifieldとHunter Dozierの2人は常時ラインナップに名を連ねそうですが、それぞれセカンド、ファーストを守る日もありそうです。他の選手は年齢的にもTaylorと近い選手がひしめき合っている状態。この後、レギュラー確約の大物FAと契約する気配もありません。

頑張り次第で出場機会を増やすことはできるはず。期待してフォローしていきたいと思います。

Chip Haleがタイガースの3塁コーチに就任

10月に退団していたChip Hale元コーチがタイガースの三塁ベースコーチに就任しました。

良かったなとは思いますが、タイガースの監督は例のサイン盗み事件でアストロズを追われたAJ Hinch。ほぼ時を同じくしてAlex Coraはレッドソックスの監督にそのまま復帰。それなりの大スキャンダルだったはずが、コロナウイルスの影響ですっかり影が薄くなり、2人が復帰しているのを見ると、それでいいのかと言いたくなります。

Tuesday, November 17, 2020

Sotoがシルバースラッガー受賞(各賞発表)

コロナ禍の中、予想通りですがスローなオフとなっていますが、シーズン終了後の各賞の発表がありました。言うまでもありませんが、ナショナルズには大変残念な結果となりました。

【ゴールドグラブ賞】
最終候補3人にすらノミネートされず。残念です。

【シルバースラッガー賞】
Juan Sotoが初受賞。これから何度受賞してくれることになるか楽しみです。

【最優秀監督賞】
得票なし。当然ですね。

【新人王】
得票なし。Luis Garciaはまだ資格を残しているので、来季に期待しています。

【サイ・ヤング賞】
得票なし。誰も名前を書いてもらえなかったのは2011年以来。それだけ酷かったということですね。

【MVP】
ナ・リーグはブレーブスのFreddie Freemanが受賞。ナショナルズ勢では、Juan Sotoが2位票3票を獲得するなどで5位、Trea Turnerが7位という結果でした。SotoはAVE/OBP/SLGで全てリーグトップの好成績を残しましたが、チーム成績に足を引っ張られましたね。

Friday, November 6, 2020

2020年シーズンレビュー

ちょっと年末には早い時期ですが、ナショナルズの2020年を振り返っておくことにします。

●総評

コロナウイルス感染症のために3月のスプリングトレーニングの途中で中断し、7月も下旬になってようやく開幕。レギュラーシーズン60試合。30チーム中の16チームでポストシーズンを争う特例フォーマット。ダブルヘッダーは7イニング制。延長戦に入れば無死2塁からスタートなどなど特殊なルールが適用されました。こうしたルールの来季以降の扱いは不透明ですが、ナ・リーグにおけるDHの廃止は編成にも大きく影響してくるので早めに決定してもらいたいですね。 

さて、シーズンです。 

ディフェンディング・チャンピオンとして迎えたナショナルズ。本来なら開幕シリーズでリングセレモニーが挙行され、大観衆の歓呼に応える場面が見られたはずでしたが、試合自体が無観客という状況でオンライン開催のリングセレモニーでは全く盛り上がらず。さらに開幕を前にコロナ関連でRyan ZimmermanとJoe Rossがオプトアウトを選択したことで既に意気消沈という感じでした。 

ヤンキースとの開幕戦を落としてスタート。4勝4敗で迎えた9戦目から4連敗。以後一度も勝率5割に戻すことさえできず、8月末から9月初めにかけて7連敗を喫して実質的にシーズン終了。地区順位も、まだ前半の27戦目で最下位に転落した後一度も浮上することができず、最後の最後に3連勝してメッツに並ぶのが精一杯という体たらく。2011年以来となるシーズン負け越しの、残念としか言いようのないシーズンとなりました。 

コロナ関連で離脱したのは、上述のZimmermanとRossを除くと、開幕直後のJuan Sotoだけ。クラスターが発生したマーリンズやその他の多くのチームに比べれば影響は軽微で言い訳にはなりません。故障者についても特に多かったとは思いません。 

にもかかわらず負けが込んだ要因はいろいろあるかと思いますが、ここでは先発投手陣の不振と試合終盤における低調な打線の2点を指摘したいと思います。 

●投手 

2012年以降のナショナルズが安定した成績を残してきた要因が先発ローテーションにあったことは間違いありません。オープナーなど新しい戦術も生み出される現代のMLBにあって、先発投手に大枚をはたくのは古いと言われることもありますが、Mike Rizzo GMは頑として方針を曲げず、先発ローテーションを整備してきました。昨シーズンもMax Scherzer、Stephen Strasburg、Patrick Corbinの3本柱が大車輪の活躍で、StrasburgはワールドシリーズMVPの活躍。Rizzo GMの方針が間違っていなかったことを改めて示しました。 

ところが今シーズンはその3本柱を中心とした先発ローテーションが崩壊。Strasburgは右腕の痺れで開幕に間に合わず。自身2試合目の初回に途中降板し、手術に踏み切りました。ScherzerとCorbinの2人はシーズンを通じてローテーションを守ったものの、2人とも前年とは比べようもない低成績。Scherzerの防御率3.74はタイガース時代の2011年以来の水準で、WHIP1.381はキャリアワースト。CorbinのWHIP1.569に至っては規定投球回数を超えた全40投手中ワーストという惨状。4番手(実質3番手)以降で先発を任されたAnibal Sanchez、Austin Voth、Erick Feddeらも酷いもので、先発投手全体の防御率は全体27位、WHIPは28位。昨年はそれぞれ2位、4位でしたからその差は明らかです。 

ブルペンも全体で防御率23位、WHIP24位と奮いませんでした(それでも昨シーズンのそれぞれ29位、27位より良かったわけですが)。クローザーのDaniel Hudsonが防御率6点台。メインセットアッパーと期待されたSean Doolittleも大不振の上、故障で早期離脱。防御率2点台を残したTanner RaineyとKyle Finneganの若手2人が数少ない収穫といった程度です。 

●野手 

上で「試合終盤における低調な打線」と書きました。試合を見ていての印象だったわけですが、数字にも表れています。まず、7回以降に逆転した試合はわずか1試合のみ。それもシーズン最終週で、しかも3点のリードから一時は逆転されてからというもの。また、1~3回、4~6回、7~9回に分けてチームOPSを見ると、.843→.768→.669と顕著に下がっていました。同じ数字が昨季はどうだったかと言うと.793→.786→.801。昨年のポストシーズンでの逆転劇に次ぐ逆転劇の記憶が残るファンからすると、終盤の攻撃は淡泊に見えました。勝利への執念を感じないというかなんというか。 

チーム全体のOPS.769は全体で10位と決して悪くなく、個々の成績を見ると、リーグ首位打者(.351)のタイトルに加えて出塁率(.490)と長打率(.695)でもリーグトップのSotoと、足(12盗塁)だけでなく長打力(12本塁打)も見せたTrea Turner(打率.335)の2人はリーグMVPでも得票するであろうパフォーマンスを示しました。それだけに、もったいなかったという感想が残ります。 

若手ではVictor Robles(打率.220)はフルシーズンセンターのレギュラーを任されながらバットで結果が出せず。Anthony Rendonの後釜としてサードを任されたはずのCarter Kieboom(打率.202)も不振でマイナー落ちとなるなど、まだ任に堪えないことを示しました。一方で、Starlin Castroの故障離脱によってチャンスが回ってきたセカンドのLuis Garciaは20歳とは思えない落ち着いた打席でしっかり結果(打率.276)を残しました。また、9月になってようやく昇格させてもらったAndrew Stevensonも鬱憤を晴らすように打ちまくりました(打率.366)。来シーズンの飛躍が期待されます。 

○MVP 

・Pitcher: Tanner Rainey 

・Hitter: Juan Soto 

・Rookie: Luis Garcia 

いずれも今後への期待も込めて選出しました。Garciaはまだぎりぎりでルーキーステータスを維持していますので、来シーズン(Castroが復帰した場合の起用法は悩ましくはありますが)はリーグ新人王への期待もあります。

Friday, October 30, 2020

Zimmerman, Doolittle, Cabrera, Suzuki, Eaton, Kendrick, SanchezがFA退団

ワールドシリーズが終わり、契約が満了した選手がFAとなりました。

ナショナルズでは、 Ryan Zimmerman, Sean Doolittle, Asdrúbal Cabrera, Kurt Suzuki、それにシーズン途中で加入したBrock Holtが契約満了でのFAとして退団。また、Adam Eaton, Howie Kendrick, Aníbal Sánchez, Eric Thamesの4人についても、球団側が来季契約オプションを破棄したためやはりFAとなりました。いずれの選手とも再契約の可能性は残されていますが、現実的には難しそうです。Zimmermanがもう一度ナショナルズのユニフォームを来てファンの歓呼に応える姿を見たいというファン心理はありますが、戦力的には厳しいかもしれません。 

これにより40人ロースターのうち30人しか埋まっていないという、オフとはいえかなり異常な状態となりました。ナショナルズ以外の球団を見渡しても、例年であれば行使されても不思議でなかったオプションを球団側が破棄する事例がいくつか発生しており、コロナの影響ではないかと言われています。FA戦線も厳しそうです。

Tuesday, October 27, 2020

Kevin Long打撃コーチと再契約

先日一度は再契約しない方針と報じられていたKevin Long打撃コーチですが、契約期限となる10月末を前に再契約することが明らかになりました。球団側が考えを翻したということのようです。2020年のチーム打撃成績も打率4位、出塁率6位、長打率11位(いずれも30球団中)と手腕に問題があるとは思いませんし、WS制覇時のメンバーが残ることは嬉しいニュースです。

Sunday, October 18, 2020

Michael A. TaylorとJavy Guerraが退団

リーグチャンピオンシップシリーズが続いているところですが、ナショナルズでは来季に向けたロースターの整理が行われています。

まず、40人ロースターから外すためのウェイバー公示が行われ、それを通った選手はJames Bourqueのようにナショナルズ傘下のマイナー所属となる選手と、Aaron Barrettのようにマイナー行きを拒否してFAとなる選手に別れます。多くの選手が今回の整理の対象となりましたが、その中に2019年のワールドシリーズメンバーだった、Michael A. TaylorJavy Guerraの2人が含まれ、2人ともFAとなる道を選びました。(再契約の可能性はありますが、事実上退団です。)

Michael A. Taylor
38G 99PA 5HR 16RBI .196/.253/.424 0SB [2020 Season]
574G 1804PA 53HR 184RBI .237/.291/.395 77SB [Carrier 2014-2020]

ついにこの時がきました。覚悟はしていたもののやはり残念です。2009年ドラフト(Stephen Strasburgと同期)で高卒入団。入団時はショートでしたが、外野にコンバートされて以来、守備では極めて高い評価を受けてきました。打撃でも、まだA級でプレーしていた頃に読んだものの中で「彼の打球音は他のプロスペクトとは質が違う」と書かれていたことを覚えています。メジャー昇格は23歳時の2014年。そこから何度もセンターのレギュラーとなるチャンスを与えられながらもつかみきれませんでした。ただ、ポストシーズンに強かったことは特筆しておきたいと思います。2016, 2017, 2019年の計16試合42打席に立って、.316/.395/.632、4本塁打、10打点。特に2017年のNLDS第4戦での満塁弾は強烈でした。昨シーズンもレギュラーシーズンの不振でマイナーへのオプションまで経験しましたが、ポストシーズンではVictor Roblesが負傷で一時戦列を離れた穴を埋めてワールドシリーズ制覇に貢献。数字以降に記憶に残っている選手です。まだ年俸調停対象で球団に保有権がありましたが、レギュラーで起用されない見込みの選手にしては年俸が上昇し過ぎたために、ここでカットという判断になった模様。このあたりMLBのビジネスはシビアだと感じますが、仕方ない。まだ29歳。きっと新天地があるはず。頑張ってください。

Javy Guerraは昨季終了後も一度はFAとなりましたが、マイナー契約を結び、結果的にナショナルズで14試合に登板し、防御率4.02。シーズン終了後にFAとなる予定でしたが、少し早めの退団となりました。

Sunday, October 11, 2020

Kevin Long, Chip Hale両コーチとも契約更新せず

先日のPaul Menhart投手コーチに続き、Kevin Long打撃コーチとChip Hale三塁ベースコーチとも来季の契約を結ばないことが明らかになりました。これによりWS制覇時の7人のコーチ陣のうち4人までが交代することになります。当ブログでは、情報が得られる限り、彼らのその後もフォローしていこうと思っています。

Haleコーチについては、3月に書いた記事をご参照いただくとして、今回はLongコーチについて紹介しておきます。


Kevin Long, Hitting Coach 

メッツ時代にDaniel Murphyを覚醒させたことで有名な打撃コーチ。選手としてはロイヤルズ傘下でプレーしたがメジャー昇格は叶わないまま1997年に引退。ロイヤルズとヤンキースのマイナーチームでコーチとしてのキャリアを積んだ後、2006年にヤンキースの打撃コーチとして念願のメジャーへ(松井秀喜がMVPを受賞した2009年WS制覇時の打撃コーチ)。その後メッツを経て、2018年にDave Martinez監督とともにナショナルズに加わった。WSでは、Juan SotoがGerrit Coleの高め速球をホームランすると予言し、第1戦で実現したことが話題となった。WS制覇時52歳。 

Thursday, October 8, 2020

Paul Menhart投手コーチと契約更新せず

ポストシーズンの試合が続いている中ですが、ナショナルズがPaul Menhart投手コーチとの来季契約を結ばないことが明らかにされました。本人は非常に驚いているというコメントを残しています。はっきり言って、WS制覇チームの首脳陣で最も信頼できる力があるコーチがMenhart投手コーチだと思っていたので、私もショックでした。球団一筋15年の投手コーチをあっさり切るなんて。元々Martinez監督が連れてきた投手コーチの首を切らざるを得なくなったところで臨時に昇格したという経緯が働いているのかもしれません。

いずれにせよ、昨季のWS制覇に大きな役割を果たしたことは変わりません。ありがとうございました。


Paul Menhart, Pitching Coach

1995年からの3年間にメジャー通算41試合に登板したが、定着できないまま2001年に現役引退。大学に戻って学位を取ったりした後、2006年にナショナルズ傘下シングルAの投手コーチを皮切りに、組織内の各クラスの投手コーチを歴任。2015年からはマイナーリーグ投手コーディネーターという立場で、組織内の投手全体を見る立場を務めていた。2019年5月、ブルペンの不振のため解任されたDerek Lilliquistの後任として投手コーチに就任。イニング途中でマウンドに向かい声を掛けた投手が立ち直ってピンチを脱出させる場面がかなり多く見られ、ファンからの支持は高かった。WS制覇時50歳。 

Sunday, September 27, 2020

試合結果(9/27 シーズン最終戦) Juan Soto首位打者獲得

レギュラーシーズンの、つまりポストシーズンを逃したナショナルズにとってはこれがシーズンの最終戦。

9/27 W15-5 Mets 
Trea Turnerの満塁弾などで3回までに12点と打線が爆発。Austin Vothも5回を投げ切って自身2連勝でシーズン終了。

最終戦を勝って、シーズン成績は26勝34敗。メッツと並び、地区4位(最下位)タイでシーズンを終えました。「失望」に尽きます。コロナウィルスのために極めて特殊な環境となったとはいえ、それはどこの球団も同じ。勝率5割すら必要なかった(ブリューワーズは29勝31敗でポストシーズン進出)今シーズンのフォーマットでポストシーズンに行けなかったことの責任は重大。首脳陣はよくよく反省して、来季に向かっていただきたい。

さて、そんな失望のシーズンにあって唯一の明るい話題は、Juan Sotoの首位打者獲得。最終戦では、Juan Sotoが第1打席四球の後、第2打席シングルを打って打率を.351まで上げたところで途中交代。Freddie Freemanが5打数1安打に終わったことで、Sotoの首位打者が確定しました。

Sotoは、打率(.351)だけでなく、出塁率(.490)、長打率(.695)、もちろんOPS(1.185)でもリーグトップ。コロナウィルス感染疑いで開幕から数試合を欠場しなければならなかったことが今更ながら残念です。

ともかく、首位打者獲得おめでとう!

試合結果(9/26)

前日の試合が雨で流れてのダブルヘッダー。

9/26 Game 1 W4-3 Mets 
サイヤング賞を争うJacob deGromからAndrew Stevensonが2本塁打(1本はランニング)するなど3点を奪い、そのリードをMax ScherzerとWil Harrisで守りきった。

9/26 Game 2 W5-3 Mets 
3回裏にTrea Turnerのソロ本塁打をはじめとする集中打で5点を先制。雨の降りしきる中、Anibal Sanchezは6回途中まで3失点、最後はDaniel Hudsonが10セーブ目を記録。

ダブルヘッダーを連勝。明日の最終戦に勝てば、メッツと並んで地区4位(最下位)タイとなります。

首位打者を争うJuan Sotoは、第2試合の最終回に二塁打を一本打ちましたが、計5打数1安打(2四球)で少し打率を落とした一方、Freddie Freemanは2打数1安打(2四球)で、その差はわずか3厘。

[9/26終了時点]
Juan Soto .346
Freddie Freeman(ATL) .343

27日の最終戦は日本時間28日の午前4時からほぼ同時に行われます。2人の1打席1打席に注目です。

Friday, September 25, 2020

Davey Martinez監督と契約延長に合意

雨で試合が延期となった9月25日、Davey Martinez監督との契約延長が合意に至ったことが報じられました。ポストシーズン進出がなくなり、地区最下位も決まったことタイミングというのは皮肉ですが、昨シーズン球団史上初の初のワールドシリーズ制覇に導いたことは事実であり、今シーズンで満了する契約が延長されることは既定路線だったので驚きはありません。

とはいえ、3シーズン(2018-2020)の勝率は.520で地区優勝なし。これを2012年以降にチームを率いた前任者と比べると以下の通りとなり、かなり見劣りします。名将と呼ばれるには遠い道のりかと思いますが、まあ頑張ってください。とりあえずブルペン投手は潰さないでください。




地区優勝

レギュラーシーズン

勝率

ポストシーズン

シリーズ勝利

Davey Martinez

2018-20(3)

0

0.520

4

Dusty Baker

2016-17(2)

2

0.593

0

Matt Williams

2014-15(2)

1

0.552

0

Davey Johnson

2012-13(2)

1

0.568

0


Davey Martinez, Manager

1964年にプエルトリコ系移民の子としてニューヨークのブルックリンに生まれ、中学以降はフロリダで育った。選手としては左投げ左打ちの外野手。1983年のドラフトでカブスから指名を受けて入団。1986年にメジャーデビューし、以降2001年まで16年間、9球団を渡り歩きながらプレーした。オールスター選出もなければ各賞の受賞もなく、ポストシーズンにも1度しか出られなかったという意味では地味な選手生活だったが、16年間に積み上げた数字は、1918試合、6480打席、1599安打、91本塁打、580打点、183盗塁、.276/.341/.389という実に立派なもの。ちなみに、1998年に創設された新球団タンパベイ・デビルレイズにFA加入し、開幕戦に8番ライトで先発出場すると、3回には球団史上初安打を記録している。37歳で迎えた2002年のスプリングトレーニングで右ひざを故障し、そのまま引退となった。 

2006年にレイズのスプリングトレーニングコーチとして現場に復帰。2008年にはJoe Maddon監督の下でベンチコーチに就任。2014年シーズン終了後にMaddonとともにカブスに移り、2017年までやはりベンチコーチを務めた(2016年にはカブスの108年ぶりのワールドシリーズ制覇を経験)。その間、数多くのチームの監督候補としてインタビューを受けたが、採用には到らず。 

2017年10月、ナショナルズとの3年契約に合意。2年連続地区優勝を果たしたもののNLDSを勝ち抜けなかったがために契約を延長されなかったDusty Bakerの後ということで重圧のかかる就任となった。1年目の2018年シーズンは戦力を活かしきれず辛うじて勝率5割を確保したものの、ポストシーズンを逃すという期待外れの結果。特にブルペンの起用法は疑問符だらけで批判を浴びていた。 

2019年も調子のいい投手を使い潰すという悪い部分は変わらなかったものの、シーズン序盤に負けが込む中でも前向きな姿勢を崩さずに選手を鼓舞し続け、地区2位、ワイルドカード1位でポストシーズン進出。そのまま球団史上初となるワールドシリーズ制覇に導いた。その間、窮地に陥っても諦めない姿勢を示す”Stay in the Fight.”や目の前の一戦に集中する“Go 1-0 today.”といったフレーズを用い、それらはそのままチームスローガンとなった。WS制覇時55歳。 

私の目から見た監督としての評価は今も高くない。選手とのコミュニケーション能力が妙に高いことは認めるが、投手起用、特にブルペンの使い方があまりに苛酷で投手寿命を縮めてしまう懸念を持たざるを得ない。また野手の起用にしても代打や守備固めで後手に回っていた印象がある。もっともこうした投手起用はポストシーズンに適した采配と言うこともでき、現に2019年のポストシーズンでは全てが上手く回ることになった。 

試合結果(9/24)

9/24 L2-3 Mets 
Patrick Corbinが10安打されながらも7回3失点と仕事をしたものの、打線が2点止まりで敗北。

残り3試合でメッツとは3ゲーム差。全部勝ってようやく地区最下位に並びます。

注目の首位打者争いは、Juan Sotoが3打数1安打だったのに対し、Freddie  FreemanとTrea Turnerは3打数ノーヒット。Donovan Solanoは代打の1打席で凡退。Sotoが少しリードを広げました。

[9/24終了時点]
Juan Soto .351
Freeman(ATL) .338
Solano(SF) .335
Turner .335

ちなみに、出塁率と長打率はいずれもJuan Sotoが単独トップ。いずれもFreemanが2位ですが、差はかなりあり、追いつかれる可能性はほとんどありません。

試合結果(9/21-23)ポストシーズン消滅

ダブルヘッダーを含め3日間で4試合をこなすシリーズ。

9/21 W5-1 Phillies 
Anibal Sanchezが5回1失点。好投とはいえ、5回だからな。。。Carter Kieboomが左腕に死球を受けて途中退場。骨折ではなかったのは幸い。

9/22(Game 1) W5-1 Phillies 
Austin Vothが7回1失点の「完投」勝利。苦しんできたVothがようやくの今季初勝利。来季に向けて僅かながら株を上げた。打線も早くからしっかり援護。

9/22(Game 2) L8x-7 Phillies(8) 
一時は6-3とリードしながら追いつかれて延長戦へ。8回表にエラーで勝ち越しを許す苦しい展開も、その裏1死からYadiel Hernandezが逆転サヨナラ2ラン(メジャー初本塁打)。ここにきて今シーズン初めて7回以降に逆転しての勝利。

旧友のBryce Harperに2本のソロを打たれたとはいえErick Feddeは7回3失点と好投。ブルペンが打たれて大差がついた後ながら、9回裏にJuan Sotoが2ランホームラン。

最初の3試合を取ったことでフィリーズのポストシーズンへの望みをかなり厳しくするスポイラーの役割を果たしましたが、4試合目に負けたことでナショナルズのポストシーズンの可能性が数字上も消滅しました。例年ならともかく、半数以上のチームがポストシーズンに進める今季のフォーマットで逃すとは。昨季のワールドシリーズとしてあまりに情けない。

残るはメッツとの4戦のみ。メッツを上回るには全勝しかありません。3勝1敗でなんとか並びます。

そんな状況の中でナショナルズファンの唯一の楽しみとなるのが、Juan Sotoの首位打者争い。23日の試合を終えた時点での状況は以下の通り。毎日注目していきます。

Juan Soto .352 
Freddie Freeman(ATL) .343
Trea Turner .339
Donovan Solano(SF) .337

Sunday, September 20, 2020

試合結果(9/18-20) 2011年以来のシーズン負け越し決定

シーズン序盤のマーリンズでのコロナウィルス感染拡大により延期されていた分もあり、3日で5試合という過密日程でのマーリンズ戦。

9/18(Game 1) W5-0@MIA 
Erick Feddeが6イニングを1安打3四死球無失点の好投。最速96マイルを記録し、6つの奪三振を記録。おそらくメジャーで投げてきた中で最高のパフォーマス。

9/18(Game 2) L4-13@MIA
Wil Croweが3回途中ノックアウト。1、2回とも先頭打者に簡単に本塁打され、怖がってストライクが入らなくなるという内容からしても、メジャーで通用するレベルの投手ではありません。

9/19 L3-7@MIA 
Patrick Corbinが14安打7失点と全くダメで完敗。19勝31敗となり、2011年以来のシーズン負け越しが確定。

9/20(Game 1) L1-2@MIA 
2失点はいずれも2死からの内野ゴロのファーストへの送球にからむエラーで、Max Scherzerは自責点0で降板。打線は7回表無死2、3塁から同点にさえできず。

9/20(Game 2) W15-0@MIA
Trea Turnerの先頭打者本塁打を皮切りに打線が爆発し、6回までに18安打15得点。メジャー初先発のBen Braymerが5回を被安打1、3四球の好投で初勝利。

19日の試合に負けた時点でシーズン成績が19勝31敗(奇しくも昨季の反転攻勢の直前のどん底だった成績と同じ。最も昨季はこの後112試合も残っていたのに対して、今季は残り10試合)となり、60試合制の今季の負け越しが決定しました。シーズン負け越しは2011年以来。私のブログでいえば、第1期の4年間の負け越しの後、第2期の8年間は連続して勝ち越していたのに、第3期になった途端に負け越してしまいました。

Friday, September 18, 2020

ロースターの動き(2020年9月)

今シーズンはいわゆるセプテンバーコールアップはありません。通常の28人ロースターの出入りとなります。

9/2 Javy GuerraがIL入り, Kyle McGowinが今季初昇格
1日の試合中に左足のハムストリングを痛めて途中降板したJavy GuerraがIL入り。代わって、Kyle McGowinが呼ばれました。2019年優勝メンバーでもあったGuerra。今季もブルペン右腕としてここまで14試合に登板して防御率4.02ときちんと仕事をしてくれていたので残念です。しっかり治して復帰してきてくれることを願います。

9/5 Carter Kieboomが再昇格, Wilmer DifoをDFA
不振からロースターを外れて調整に回されていたCarter Kieboomが再び昇格してきました。チーム状態もチーム状態ですから、来季を睨んでしっかり経験を積んでくれることを期待します。

ロースター枠は、Wilmer DifoをDFAすることで空けました。マイナーオプション切れで迎えた今シーズン、コロナウィルスの影響もあって開幕からロースターに入っていましたが、出場機会は極めて限られ、その与えられた18打席で.071/.222/.071という結果。内野手がややだぶつくことになって整理されました。2015年のメジャーデビュー以来、何度かレギュラーへのチャンスもありましたが、つかみきれず。まだ28歳なので、もう一度どこかでチャンスをもらえることを願います。

9/7 Dakota BacusがIL入り, James Bouqueが再昇格
ブルペン右腕として投げていたルーキーのDakota Bacusが、IL入りとなりました。デビューからしばらくは好投していましたが、直近2試合は打ち込まれて失点。MLBデビューから21日間で10試合に登板。例によってDavey Martinez監督の悪い癖がまた出てしまいました。右腕の痛みがIL入りの理由ということですが、重大な故障でないことを願うばかりです。

代わってJames Bourqueが再昇格。8月上旬に2試合無失点という結果ながら、ロースター縮小で割りを食っていましたが、再びチャンスを与えられました。是非頑張ってください。

9/10 Howie KendrickがIL入り, Yadiel Hernandezがメジャー初昇格
ハムストリングの痛みを抱えながら主にDHとして出場してきたHowie Kendrickでしたが、ここでIL入り。Kendrick自身の状態はあまり変化はないようですが、左肘の痛みで守備につくことができないJuan SotoがDHとして出場せざるを得なくなったことで、Kendickの居場所がなくなったためでしょう。

代わって昇格したのが、Yadiel Hernandez外野手。メジャー初昇格ですが、なんと32歳と11か月。キューバ出身で、2015年まではキューバのプロリーグでプレー。29歳となった2016年のオフにナショナルズと契約。さすがに、1年目の2017年からAAに参加し、翌2018年にはAAAに昇格。昨年までの3シーズンで、.301/.385/.503と結果を残して評価をあげていました。特に計63本塁打を記録した長打力は本物かもしれません。右投げ左打ち。

9/11 Sean DoolittleがIL入り(おそらくシーズン終了), Ben Braymerが再昇格
前日の試合中に脇腹の痛みで途中降板を余儀なくされていたSean DoolittleがIL入りとなりました。開幕から不振が続き、一度はマイナー落ち。復帰してから徐々に調子を上げ、前回の登板でようやく高め速球で空振りがとれる本来のピッチングができたと思った矢先でのアクシデント。残念過ぎるタイミングです。おそらくこのままシーズン終了との見込み。オフにFAとなるため、もしかするとこれでナショナルズでのユニフォームでの登板が見納めになった可能性もあります。

代わってBen Braymer投手が再昇格。メジャーデビューとなった前回昇格では1試合に投げて打ち込まれて終わっていましたが、再チャンスをもらいました。今度は落ち着いて頑張ってください。

9/14 Brock Holtが出産立会休暇取得, Jake Nollが今季初昇格
Brock Holtが出産に立ち会うためチームを離れました。このコロナ禍の中、リスクを感じる人もいますが、やはり人生の大切なイベントに立ち会うことを選ぶ人もいます。無事の出産を祈ります。Jake Nollが今季初昇格。15日の試合で代打で登場し、ヒットを記録しました。いいね。

9/15 Tanner RaineyがIL入り, Aaron Barrettが今季初昇格
セットアッパーとして頑張ってきたTanner Raineyが右ひじの痛みでIL入りとなりました。今シーズンここまでチーム最多の20試合に登板。チームの42試合のうちほぼ半分。この人もまたDave Martinezの采配の犠牲になった感があります。IL入りに際しての会見でMartinez監督はRaineyを将来のクローザーと呼んでいましたが、とてもそんなふうに思っているようには見えない乱暴な起用方法でしたね。とりあえず手術は必要ないとのことですが、軽症であることを願うしかありません。

代わってAaron Barrettが昇格してきました。昨シーズンの復活劇で感動を与えてくれたBarrett。一度は40人ロースターから外れましたが、今回復帰してきました。15日には早速登板し、1回2/3を無失点。がんばれ!

9/18 Adam EatonがIL入り, Brock Holtが復帰, Andrew Stevensonが昇格, Yadiel Hernandezをオプション
16日の試合中にバントをミスして左手中指を骨折したAdam EatonがIL入りとなりました。今シーズン中の復帰はないでしょう。来季は、年俸1050万ドルの球団オプションがありますが、成績の低下からすると、破棄される可能性もありそうです。

出産立会休暇を取得していたBrock Holtが復帰。これでプラスマイナス1ではあるわけですが、ライトの守備を考慮してAndrew Stevensonを昇格させ、Yadiel Hernandezをオプションしています。Hernandezは初昇格で7打席に立ちましたが、ノーヒット。次の機会があるかどうかは微妙なところです。(20日のダブルヘッダー要員として昇格し、初安打を記録。良かったね!)

9/21 Aaron BarrettとJames BourqueがIL入り, Yadiel HernandezとPaolo Espinoが昇格
右上腕部を痛めたAaron Barrettと右肘痛のJames BourqueがIL入り。Barrettはせっかくチャンスをもらったのにわずか2試合での離脱。悔しいことでしょう。ルーキーのBourqueは20日の試合で右肘の痛みを訴えて途中降板。詳細は分かりませんが、心配です。

代わって、Yadiel Hernandezが再び昇格するとともに、Paolo Espino投手がこちらは今シーズン初昇格。22日のダブルヘッダーの先発要員としての昇格。33歳のベテランですが、メジャーへの昇格はブリューワーズとレンジャーズで12試合に投げた2017年以来。

9/23 Carter KieboomがIL入り, Wil Croweが再昇格
21日の試合で左腕に死球を受けて途中交代したCarter KieboomがIL入り。シーズン終了となりました。トッププロスペクトとしてAnthony Rendonの後釜としてサードのレギュラー待遇で期待されたシーズン。ちょうどチーム試合数の半分に当たる30試合に先発させてもらいましたが、.202/.344/.212、0本塁打、0盗塁という残念な結果。来シーズンのレギュラーが確約されているとは言い難いでしょう。

Wednesday, September 16, 2020

試合結果(9/10-16)

攻守ところを変えてのブレーブス、レイズとの6試合。

9/10 L6-7 Braves 
2回までに5−0とリードしながら、Freddie Freemanの2本の2ランなどで逆転負け。Austin Vothはもうダメかもしれません。

3回までに5−0とリードしながら、9回表にDaniel Hudsonが3点を失い延長戦に。両チームともチャンスを潰しながら迎えた12回裏、Michael Taylorがライト前に運んでサヨナラ。

ルーキーのIan Andersonの前に7回までわずか1安打。好投のPatrick Corbinを見殺し。最終回、無死1,2塁のチャンスも後が続かず。

4−2とリードして迎えた6回表にMax Scherzerが2本の2ランを被弾して逆転されてしまうと、跳ね返す力は今のナショナルズにはありません。

9/15 L1-6@TB
Anibal Sanchezが5回途中6失点とまたも残念な投球。打線も元気なく、完敗。3番手で登板して
無失点に抑えたAaron Barrettが唯一のハイライト。

Austin Vothが5回1失点と今シーズン初めてといっていい好投を見せましたが、9回裏2アウトからDaniel Hudsonがホームランを打たれて勝ち投手の権利は消滅。10回表のLuis Garciaの2ランで勝ちはしましたが。Kyle McGowinがメジャー初セーブを記録。

2勝4敗に終わり、前の週に勝ち越した分を吐き出してしまいました。シーズン成績は18勝29敗。シーズン5割を達成するためにさえ、残り13試合を12勝1敗(!)が必要です。プレーオフ進出は絶望的。なんとかメッツをとらえて地区最下位だけは脱してもらいたい。

Wednesday, September 9, 2020

試合結果(9/4-8)

アトランタでのブレーブス戦、ホームに戻ってのレイズ戦と、それぞれ地区首位を走るチームとの6試合。

9/4(Game 1) L1-7@ATL 
Austin Vothが3本のホームランなどで5回途中5失点。Juan Sotoが左ひじ痛で先発を外れた打線も消沈。

9/4(Game 2) W10-9@ATL 
なんとか連敗を7でストップ。先発のWil Croweは3回持たず、抑えのDaniel Hudsonも3点リードの最終回にいきなり2ランを打たれ1点差に迫られましたが、辛うじて逃げ切り。

9/5 W10-4@ATL 
先発のErick Feddeは4回途中4失点とまたも結果を残せませんでしたが、今季初登板で2回1/3を投げたKyle McGowin以下の投手陣が計5回1/3をノーヒットに抑えると、リードオフに起用されて3安打1死球で4度も出塁したVictor Roblesなどの活躍で打線が連日の2桁得点。

9/6 L3-10@ATL 
Patrick Corbinが6回途中で降板。後を受けたKyle FinneganがFreddie Freemanにこのシリーズ2本目の満塁弾を献上し、大敗。

9/7 W6-1 Rays 
Max Scherzerが7回無失点とレイズ打線を封じ、快勝。

序盤のリードをブルペンが守り切って勝利。7回に登板したSean Doolittle。三者凡退に抑えたこと、特に高め速球での空振り三振を2つ奪ったことで、自信を取り戻してくれたかな。

4勝2敗とよく頑張りましたが、シーズン成績は16勝25敗の借金9。地区最下位は変わりません。残り試合数は19。5割に復帰するだけでも14勝5敗が必要。時すでに遅しという言葉が浮かびますが、まだ奇跡を信じておきます。

Monday, September 7, 2020

Mike Rizzo球団社長と3年の契約延長

潜在的な懸案となっていたMike Rizzo球団社長との契約延長が発表されました。契約期間は、現契約が切れる今年末からの3年間で、2023年末まで。

2012年以降8年連連続で勝率5割を超え、2019年には球団史上初のWS制覇を成し遂げた現在のナショナルズを作り上げた立役者。シーズン開幕前にも契約延長の噂がありましたが、コロナ騒動やらなんやらで発表がないままで心配していました。引き続き、チーム運営の要となることが決まり、ほっとしています。

次は、やはり今シーズンが契約最終年となっているDavey Martinez監督との契約延長の話も出ていますが、今シーズンも相変わらずの微妙采配が続き、個人的には代わってくれても一行構いません。昨シーズンのWS制覇のご褒美はあってもいいと思いますが。

さて、この機会なので、Mike Rizzo球団社長、それに前オーナーのTed Lerner、その息子で現オーナーのMark Lernerについて紹介しておきます。

Mike Rizzo, President and General Manager 
MBAなんかの学位を取得し、データ分析をスキルに若くして球団運営に関わる者が多くなってきた昨今のMLBのマネジメントの世界にあって、今や少数派となりつつあるスカウトから出世してきた現場組のGM。父も長くMLBチームのスカウトを務めていたそうで、そういう意味では生粋のスカウトという感じのバックグラウンドを持つ。

自身も大学までプレーし、1982年のドラフト22巡目でエンゼルスに指名され3年間マイナーに在籍したが、そこで現役引退。スカウトに転身し、ホワイトソックス、レッドソックスの地区スカウトとして働いた後、1998年に新設されたDバックスにやはりスカウトとして加入。スカウト歴も15年となった2000年にDバックスのスカウト部長に就任し、2006年まで務めた(最後の2006年ドラフト1巡目で指名したのはMax Scherzer)

2006年7月、球団オーナーに就任した直後のTed Lernerに迎えられ、GM補佐としてナショナルズに加わった。2009年3月、Jim Bowden前GMの辞任に伴い、暫定GMに昇格。同年8月に正式にGMに就任した。その後、2013年に球団社長の肩書きに昇進したが、実質的な仕事の内容は変わっていない。 

GMとしての手腕については概ね高く評価されている(そうでなければ、10年もポストを維持できるわけがない)。 

特に、トレード手腕は高く評価されている。古くは2010年のトレード期限にツインズから獲得したWilson Ramosは強打の捕手として長く活躍し、同時期にレンジャーズから獲得したTanner Roarkはローテーション投手に育った。ナショナルズが優勝を目指すチームに転換する象徴となったGio Gonzalezの獲得は今でも強い印象を残している。2014年にパドレスからスティールしたTrea Turner、Joe Rossの両プロスペクトは、WS制覇に貢献。Lucus GiolitoとDane Dunningという2人のドラ1を放出したことで物議を醸したAdam Eatonの獲得もEatonの2019年の働きを考えれば少なくともウィン・ウィンと言える。WS制覇メンバーではこの他Sean Doolittle, Howie Kendrick、Yan Gomes、Daniel Hudson、Tanner Raineyもトレードでの加入組。 

一方でドラフトの評価は微妙なところ。全体1位で迷いなく指名できたStephen Strasburg(2009)とBryce Harper(2010)、全体1位と言われながら故障リスクでスリップしたAnthony Rendon(2011)は成功したが、それ以外に主力選手を育成できていない。例えば、WS制覇メンバーでドラフトからの生え抜きはStrasburgとRendon以外ではMichael Taylor(2009年6巡目)のみ。 

WS制覇時58歳。

Ted Lerner, Managing Principal Owner 
前球団オーナー。2006年にMLB機構からワシントン・ナショナルズを450百万ドルで購入(モントリオールから球団が移転したのは2005年なのでLernerが購入した時点では既にナショナルズになっていた)。2018年に球団オーナーを長男のMarkに譲ったが、依然として球団経営には大きな影響力を及ぼしている。 

1925年、ワシントンDCの生まれ。裕福な家ではなかったらしい。ワシントン近郊の宅地を中心とした不動産業で財をなし、2016年時点での一族の総資産は52億ドル(途方もない金額ですね)もあり、現在居を構えるメリーランド州では一番の大富豪らしい。球団経営には1970年代から関心を示し、オリオールズの少数株主になった時期もあった。カージナルスを破ってナ・リーグ優勝を決めた10月15日が94歳の誕生日。 

Mark Lerner, Principal Owner 
球団オーナー。1953年生まれの65歳。2018年に父Tedから譲られ、ナショナルズの球団オーナーに就任。 

Friday, September 4, 2020

Matt AdamsとFernando Rodneyが解雇される

ブレーブスに所属していたMatt Adamsでしたが、16試合51打席で.184/.216/.347、2本塁打と結果を残せず、ブレーブスが8月末のトレード期限にいろいろと補強しこともあって居場所を失い、9月3日に戦力外通告を受けました。今シーズンはもうプレーすることはないでしょう。

9月2日には、Fernando Rodneyがアストロズから解雇されました。7月末にマイナー契約を結び、トレーニングサイトで調整を続けてきましたが、結局チーム構想の中に入るほどの評価を得られず、メジャーに昇格することのないまま解雇となりました。こちらも今シーズンプレーする可能性はなさそうです。

2人ともこのまま現役引退となるのか、来季再びチャンスを得るのか。微妙なところです。

試合結果(8/30-9/3)

後半戦が始まりましたが、反転攻勢どころか、フリーフォール状態になってしまいました。


8/30 L5-9@BOS

またもAustin Vothが2回5失点と炎上。2番手Javy Guerraも3失点で序盤で試合は終わりました。

8/31 L6-8@PHI 

Erick Feddeが4回までに6失点。Trea Turnerの4安打、Juan Sotoの2本の2ランなどで追い上げも届かず。

9/1 L0-6@PHI 

Aaron Nola以下の投手陣に完封負け。守備も乱れていいところなし。

9/2 L0−3@PHI 

Zack Wheeler以下の投手陣に完封負け。散発4安打、3塁さえ踏めず。

9/3 L5−6(10)@PHI 

5点を奪い、一時はリードしましたが、8回裏にWill Harrisが同点に追いつかれ、延長タイブレークでサヨナラ負け。


序盤で大量失点。完封負け。サヨナラ負け。負け方にはいろいろありながらも、詰まるところは6連敗。シーズン成績は12勝23敗の借金11。もちろん地区最下位。30球団中でも27位の勝率。さすがに厳しくなってきました。

Wednesday, September 2, 2020

All Time Nats 2020年3月(先発)

球団ワシントン移転後の通算成績をまとめるこのシリーズ。例年は開幕前に記事をアップしていましたが、コロナ騒ぎですっかり忘れていました。今更ですが。 
各ポジションでの先発出場記録です。

Pitcher 
Stephen Strasburg 239
Gio Gonzalez 213
Jordan Zimmermann 178
Max Scherzer 158
Tanner Roark 141

チーム最多の33試合に先発したStrasburgが堂々の1位。長期契約を結んだので、今後、不滅の大記録を作ることになりそうです。IL入りがあり26先発に止まったとはいえScherzerが4位まで浮上したことで、John Lannanの名前が消えました。2014年開幕前までトップに立っていたLannanでしたが、それから6年で姿を消しました。チームの移り変わりを感じますね。

Catcher 
Wilson Ramos 553
Brian Schneider 336
Jesus Flores 239
Kurt Suzuki 184
Matt Wieters 177

6年ぶりに復帰したSuzukiが70試合で先発マスクを被り、4位にランクイン。Jose Lobatonを押し出しました。2019年のチーム最多は90先発のGomes。今季も同じ先発数ならランクインすることになりますが、果たして。

First Baseman 
Adam LaRoche 469
Ryan Zimmerman 444 
Nick Johnson 395
Adam Dunn 217
Dmitri Young 153

2019年のチーム最多はMatt Adamsの71試合。Zimmermanは故障離脱が長引いて40試合にとどまったためLaRocheに届かずで、順位に変動はありませんでした。Zimmermanにはしっかりトップに立って欲しいですね。

Second Baseman 
Danny Espinosa 491
Daniel Murphy 287
Jose Vidro 184
Ronnie Belliard 176
Anthony Rendon 165

前年から全く変化なし。2019年の最多は新加入のBrian Dozierでしたが、当然届かず。今シーズンも新加入のStarlin Castroがレギュラーとして起用される見込みなので、また変化なしとなりそうです。

Third Baseman 
Ryan Zimmerman 1128
Anthony Rendon 729
Vinny Castilla 135
Yunel Escobar 134
Jerry Hairston 40

FA前最終年となったRendonが146試合に出場。長きにわたりレギュラーを務めてきましたが、それでもZimmermanには遙かに及ばずで終了しました。5位のHairstonがわずか40試合ですから、今シーズン中に誰かがランクインすることは確実でしょう。それがCarter Kieboomとなるのか、あるいはベテランの誰かとなるのか。それが問題です。

Short Stop 
Ian Desmond 889
Cristian Guzman 438
Trea Turner 377
Danny Espinosa 202
Felipe Lopez 181

順位は変わっていませんが、Turnerが2位を射程圏にとらえました。注目は契約延長があるかどうか。延長がなければDesmondには届かない見込みです。

Left Fielder 
Juan Soto 262
Jayson Werth 255
Josh Willingham 187
Bryce Harper 177
Alfonso Soriano 158

最も大きな変化があったのがここレフト。2019年に単独ポジションでのチーム最多150試合に先発したSotoが前年6位から一気にトップに立ちました。もっともわずか262試合ですから数字だけ見れば投手とそんなに変わりません。不動のレフトとして他の追随を許さない記録を打ち立ててくれることを期待しています。そして契約延長も。

Center Fielder 
Denard Span 350
Michael Taylor 348
Nyjer Morgan 174
Bryce Harper 170
Victor Robles 147
135試合に先発したRoblesが5位にランクインし、さらなる上積みが期待されます。昨シーズン、18試合に先発すればトップに立てたはずのTaylorでしたが、16先発に終わり2位のまま。もっともポストシーズンで通算10試合に先発しており、これを加えればSpan(ポストシーズンを含めても354先発)を上回っています。今季もRoblesがレギュラーとなりますが、Taylorにも2試合くらいは先発機会が回ってくるかな。

Right Fielder 
Bryce Harper 549
Jayson Werth 491
Austin Kearns 333
Adam Eaton 202
Jose Guillen 199

比較的健康を維持したEatonが期待通りに137試合に出場して4位にランクイン。今季はKernsをとらえるところまで行って欲しい。

Sunday, August 30, 2020

試合結果(8/25-29) 地区最下位で折り返し

30試合を消化。シーズンの折り返しなのですが・・・。

8/25 L3-8 Phillies

3回表2死1,2塁でのJ.T. Realmutoのライトフェンス際への3ラン。滞空時間が長くフェンス最上部でバウンドしてから入った打球なので、守備力のあるライトなら捕球してくれたであろう打球でした。Erick Feddeはよく頑張ったと思います。

8/26 L2-3 Phillies

Patrick Corbinはよく投げました。同点の7回表1死1塁で右中間へのポップフライを捕りに行ったライトとセンターがぶつかって落球。案の定、勝ち越しを許しました。9回裏1死1,3塁の同点機を作りながら二者連続三振でゲームセット。情けない。

8/27 Phillies戦はウィスコンシン州で起きた警官よる黒人男性への発砲への抗議のために延期

8/28 W10-2@BOS 

3回表にJuan Sotoの2ランなどで5点を先制すると、Max Scherzerが余力を持って無四球11奪三振で6回を1失点投げて余力を持って快勝。

8/29 L3-5@BOS

Trea Turnerの5打数5安打をはじめ11安打、実に7イニングで先頭打者が出塁しましたが、とにかくチャンスで打てず、得点したのは3回表だけ。

60試合制シーズンの折り返しとなる30試合を終えました。12勝18敗。堂々の地区最下位です。フィリーズ、レッドソックスというはっきりいえば調子が上がっていなかったチームとの対戦で一気に借金を減らしたかったところですが、むしろじりじりと借金が増えていっています。

前半を終えて、1つの注目した数字は、7回以降に逆転した試合数。ゼロ(逆に7回以降に逆転された試合は4試合あります)。リードされて終盤になると、チャンスは作りますが、あと1本が出ずに得点できません。見ていてフラストレーションばかりがたまります。

Thursday, August 27, 2020

Stephen Strasburgが右腕を手術し、シーズン終了

 8月14日の試合途中で降板し、そのままIL入りしていたStephen Strasburg。右腕の痺れを治すために手術に踏み切り、今シーズンは終了となりました。来季の開幕に向けて治療・リハビリに取り組むとのことです。

2G(2SG) 0W1L 5.0IP  2K 1BB 10.80/1.80

オフに結んだ7年契約の1年目はこのように極めて残念な形で終わってしまいました。しかも、今回の故障は珍しい症例のため、本当に復活できるかの見通しも立ちません。仮にこのまま復活できないとなると、いくらワールドシリーズMVPの活躍をした結果とはいえ、あまりに大きな代償。ただただ復帰を祈りたいと思います。

ロースターの動き(2020年7月-8月)

かなり変則的な動きになっている2020年のロースターですが、フォローできるだけしておきます。

7/27 Josh Harrisonと契約
33歳のベテラン内野手Josh Harrisonとメジャー契約を結びました。パイレーツ時代の印象の強い選手(2014年と2017年にはオールスター選出)ですが、2018年にFAとなり、昨シーズンはタイガースでプレーしたもののハムストリングの故障もあって結果を出せず、8月に解雇の憂き目にあいました。今季はフィリーズとマイナー契約を結んで再起を目指したものの開幕直前で解雇されていました。年齢的にもそこまで期待は大きくありませんが、どの選手にもコロナでの離脱のリスクがある中、デプスを確保する意味はあるかと思います。

30人ロースターからは、控え捕手のRaudy Readが外れました。

7/31 Will HarrisがIL入り
ブルペン右腕のWill Harrisが股関節痛のためIL入りとなりました。オフの補強の目玉であり、期待していましたが、開幕から2試合連続失点。球速も出ていなかったので、どこか悪い感じはありました。このご時勢でもありますから、しっかり治すことが肝要です。

8/4 Juan SotoとWander Sueroが復帰, Andrew Stevensonをオプション
コロナウイルス陽性のため開幕ベンチ入りから漏れていたJuan SotoWander Sueroの2人が復帰しました。2人とも無症状だったため、隔離されながらトレーニングを続けていたようですが、2度の陰性の後にようやく復帰となりました。

Sotoは言わずと知れた打線の中心選手であり、復帰は戦力的にも非常に重要。初出場となった5日のメッツ戦では早速タイムリー二塁打を打ちました。今後の活躍を期待しています。

8/6 James Bourqueをオプション, Emilio BonifacioをDFA
開幕から2週間が経過。ロースターを28人に減らす必要があり、ブルペン右腕のJames Bourqueをオプションし、Emilio BonifacioをDFAとしました。Bourqueは2試合に登板していずれも無失点と好投。いずれまた機会は与えられることでしょう。ベテランのBonifacioはJosh Harrisonの加入もあって余剰戦力となっていたので順当な判断かと思います。

8/13 Sean DoolittleとSam FreemanがIR入り, Will Harrisが復帰, Seth Romeroがメジャー初昇格
開幕から不調が続いていたSean DoolittleがIL入り。理由は右膝の痛みということですが、再調整の意味合いのほうが大きいでしょう。一方、開幕から5試合7イニングを無失点とDoolittleに代わるブルペン左腕として期待が高まりつつあったSam FreemanもIL入り。こちらは12日の登板中に左肘に痛みが走ったため途中降板せざるを得なくなりました。MRI検査の結果待ちですが、TJ手術経験者だけに心配です。

いきなり2つも空いたブルペンの枠。1つはIR入りして調整していたWill Harrisが復帰。もう1つは突然誰もいなくなったブルペン左腕としてSeth Romeroがメジャー初昇格。聞いたときの感想は「えっ?他に誰もいないの?」。2017年ドラフト1巡目で入団したものの、素行不良で出場停止をくらうなどの問題児。マウンドでもRk, SS, A+で計14試合に登板して防御率は4点台。その上、TJ手術で2019年は全休。こんなピッチャーに投げさせなければならないとは。編成上の問題のようにも見えます。(早速13日にメジャーデビューしましたが、満塁弾を打たれるなど、とても通用するようには見えません。おそらく別の形での補強が図られることでしょう。)

8/14 Starlin CastroがIL入り, Ryne Harperをオプション, Dakota BacusとLuis Garciaがメジャー初昇格
連日の慌ただしい動きになりますが、故障者が出るのだから仕方ありません。まず14日の試合前に、調子を落としていたRyne Harperをオプションし、Dakota Bacusを昇格させる形でブルペン右腕を入れ替えました。Bacusは2012年ドラフトでアスレティックスに入団し、翌2013年にKurt Suzukiとの1対1のトレードでナショナルズ傘下へ。そこから苦節7年で29歳にしてようやくメジャーデビューを果たしました。おめでとう。

ダブルヘッダーの1試合目の守備でStarlin Castroが右腕を骨折。打線の主軸として機能していただけに痛い離脱です。が、もしかするとこれはもしかするかもしれません。というのは、急遽呼ばれたトッププロスペクトのLuis Garciaが本物に見えるため。こちらはBacusとは対照的に弱冠20歳(西暦2000年生まれ!)。にも関わらず、14日のデビュー戦では走攻守に堂々たるプレーを連発。結果以上に期待を持たせる内容のデビュー戦でした。

8/15 Stephen StrasburgがIL入り, Ryne Harperが復帰
前日の試合で右腕の痺れを訴えて途中降板したStephen StrasburgがIL入り。同じ症状のために開幕からしばらく登板を回避し、自身2試合目で再び離脱となりました。長期契約が始まったばかり。まずはしっかり治すことに専念してもらいたい。ロースター枠は前日にオプションされたばかりのRyne Harperがすぐに呼び戻され、先発ローテーションにはおそらくErick Feddeが埋めることになると思われます。

8/22 ダブルヘッダー用の追加選手としてWil Croweがメジャー初昇格
この日行われるダブルヘッダーの2試合目の先発として、Wil Croweが初めてのメジャー昇格。2017年のドラフト2巡目。順調にマイナーを昇格し、昨シーズンはAAAに到達していた25歳。メジャーでエースが張れるほどの持ち球はないもののローテーション投手としては十分やっていけるという評価のようです。(22日のデビュー戦は4回途中4失点という結果に終わりましたが、守備に足を引っ張られなければ4回無失点の内容でした。)

8/24 Seth RomeroがIL入り, Ben Braymerがメジャー初昇格
23日の夜に自宅で右腕を骨折したSeth RomeroがIL入り。椅子から転落したと説明しているようですが、これまでの素行から信じる向きはあまりありません(まさに色眼鏡であり、かわいそうな気もしますが)。デビュー戦で痛打されたものの続く2試合は無失点で終え、ブルペン左腕としての期待感が少し出てきていたタイミングだけに、何やってるんだか、という印象。

代わって、26歳の左腕Ben Braymerがメジャー初昇格。2016年のドラフト18巡目。マイナーではずっと先発を務め、昨シーズンAAAに到達。例年であればまだ早いと思われるところですが、健康な左腕投手が他に誰もいないのですから仕方ありません。頑張ってくれ。

8/26 Sean Doolittleが復帰, Carter Kieboomをオプション
IL入りして調整を続けていたSean Doolittleが復帰しました。状態はよくわかりませんが、これ以上トレーニングサイトにいてもやることもないということでしょう。まずはプレッシャーの少ない場面で使ってみて、ということになりそうです。

ロースター枠を空けるためにCarter Kieboomをオプションしました。これは驚き。Anthony Rendonの後釜としてサードを任され、少なくとも守備面ではよくやっていたように見えました。打撃は.200/.359/.200という数字に現れているように必ずしも満足いくものではありませんし、特にここ1週間ほどは結果が出ていませんでしたが、それでも我慢して使っていくのかなと思っていました。25日の試合で2打席連続で初球を振って併殺打となり、ベンチでかなり荒れていた様子だったそうなので、そのあたりを加味されたのかもしれません。いずれ戻ってくるでしょうから、それまでしっかり調子を整えておくことです。

8/29 Brock Holtと契約
32歳のベテラン・ユーティリティのBrock Holtと契約を結びました。レッドソックスに長くいた印象の強い選手です。昨オフにFAとなり、ブリューワーズとメジャー契約を結びましたが、開幕から30打数3安打(全てシングル)と結果を出せず、先日DFAされていました。期待はさほどしていませんが、左打者なのでまずまず使い出はあるかと思います。

ロースターを空けるため、Ben Braymerをオプションしています。

Tuesday, August 25, 2020

試合結果(8/21-24)

マーリンズでコロナウイルスが流行したために延期されていた試合の一部が組み込まれたナショナルズ・パークでの変則5連戦。22日の2試合は、マイナーはともかくメジャーでは初めて採用された7イニング制で実施され、第2試合では両先発がメジャーデビュー戦。なんでもありの2020年です。

Patrick Corbinは悪くなかったのですが、2回裏2死から痛恨の3ランを被弾。ソロ本塁打2本と打線が機能せず。

8/22(G1) W5-4 Marlins
序盤に5点をリードしてもらいながらMax Scherzerが5回表に突如乱れて4点を失い、勝ち投手を得ることなく降板。珍しい。ブルペンが奮闘してなんとか逃げ切りました。

8/22(G2) L3-5@MIA
ナショナルズのWil Crowe、マーリンズのSixto Sanchezの先発2人ともがメジャーデビューという珍しい試合。Croweの結果は4回途中4失点というものになりましたが、味方の守備が足を引っ張らなければ(エラーが記録がされていないだけでアウト3つは損しました。)おそらく4回無失点。内容的にも悪くはなかったので、次に繋がるピッチングでした。

Anibal Sanchezがようやく本来のピッチングを見せ、7回1失点。打線も機能して援護。ようやくスッキリ勝ちました。

Austin Vothがまたも打順が2巡目に入ったところで捕まり、4回途中でノックアウト。打線も追い上げましたが、7点のビハインドからはさすがに追いつけず。

昨シーズンまで完全にカモにしていたマーリンズとの5連戦。最低でも勝ち越しと思っていましたが、結果は2勝3敗。調子も、地区順位も上がりません。

8月末と設定されているトレード期限を前に補強の話題が盛り上がっており、ナショナルズは先発投手とブルペン左腕が必要な状況です。ただ、30チーム中の16チームがポストシーズンに進める今季。現時点で諦めるチームはほとんどなく、プロスペクトではなく、相互に即戦力をトレードすることになるのでは、と言われています。Luis Garciaだけは絶対手放してはなりません。

Friday, August 21, 2020

Brian Dozierがメッツを退団

8月16日にBrian DozierがメッツからDFAされ、退団しました。マイナー契約からメジャーに昇格しましたが、7試合16打席で.133/.188/.133。Robinson CanoのILからの復帰などもあり、出番を失いました。

この結果だと次のチャンスを得るのは難しいかもしれませんが、どうでしょうか。

Thursday, August 20, 2020

試合結果(8/14-18) シーズンの1/3を終えて地区最下位

短いシーズンの1/3が終わりました。

8/9 L2-6 Orioles 
14日の試合に先立ち、8月9日の試合の続きを実施。2-5とリードされた6回から再開。始まってすぐに一二塁間の打球に飛び付いたStarlin Castroが右腕を骨折するアクシデント。ブルペン右腕のDakota Bacusがメジャーデビューで8、9回を無失点。

8/14 W15-3@BAL 
Stephen Strasburgが1回裏、4人目の打者の途中で右腕の痺れで降板してしまったが、後を受けたErick Feddeが無失点で6回裏まで投げ切る貢献。打線は、メジャーデビューの20歳のLuis Garciaの2安打2打点をはじめとして計19安打15打点。苦しい試合をよく取った。

8/15 L3-7@BAL 
Patrick Corbinが2回までに4点を失う乱調。打線はJuan Sotoは出場10試合で6本目となるホームランを打ちましたが、反撃及ばず。

8/16 W6-5@BAL 
一時は5−1とリードしながらオリオールズの本塁打攻勢で7回裏に追いつかれてしまいましたが、8回表になんでもないサードゴロを1塁に悪送球するエラーで決勝点をもらって勝利。8。、9回はTanner Rainey, Daniel Hudsonで完璧な締めくくり。

8/17 L6-7x@ATL 
ハートブレイキング。打線はチャンスを潰しながらも着実に加点し、ブルペンも頑張り、6−3とリードして迎えた最終回。Daniel Hudsonが2本の2ラン(しかも2本目は2死から)を打たれるまさかの逆転サヨナラ負け。

8/18 W8-5@ATL 
序盤からAustin Vothがピリッとせず、リードを許す展開でしたが、5回表の集中打で逆転。ブルペンが踏ん張り、前夜と同じく3点リードで迎えた最終回のマウンドには3連投となるDaniel Hudson。しっかり3人で打ち取り、悪いイメージを早くも払拭。

ここまで9勝12敗。全60試合のシーズンの1/3を終えたことになりますが、現状はNL東地区最下位。とはいえ、首位ブレーブスまででも3ゲーム差。借金わずかに3。5割を超えさえすればポストシーズンには出られるはずなので悲観するには早過ぎます。

ここまでの状況を軽く振り返ると、先発投手陣の不調が気になります。チーム打率が全体3位であるように打線は頑張っています。一方、チーム防御率4.72は全体的19位。先発に限ると24位まで下がってしまいます。Stephen Strasburbが離脱している今、Max ScherzerとAnibal Sanchezの両ベテランに期待したい。特に開幕から4試合、いまだにQSのないSanchezには奮起を促したい。

Thursday, August 13, 2020

試合結果(8/7-13)

連戦が続き、10日からは今季初の遠征に出ています。

8/7 L0-11 Orioles 
Anibal Sanchez以下の投手陣が打ちに打たれて19安打11失点。打線は、懐かしのTommy Milone(6イニング)以下の前にわずか4安打1四球。酷い。

Austin Vothは5回無失点、Juan Sotoの1号ソロなどで7回終えて3−0とリードの理想的な展開でしたが、8回、Sean DoolittleとDaniel Hudsonで5失点の逆転負け。

8/9 Orioles (6回途中で中断)
Stephen Strasburgが今シーズン初登板。4回までは2安打無失点のピッチング(ただし、奪三振はわずか2つ)でしたが、5回に捕まり一挙5失点KO。2-5とリードされた6回表に降雨中断。

4打数4安打(うち2本塁打)5打点のAsdrubal Cabrera、4打数3安打(うち1本塁打)3打点のJuan Sotoなど17安打16得点の猛攻で圧勝。

Max Scherzerが6回1失点で今季初勝利。7回途中からはTanner Rainey, Daniel Hudsonで締めて接戦に勝利。これが勝利の方程式になりそうな。

Anibal Sanchezが3回途中でKO。Juan Sotoの2本のホームランなどで一時は1点差としたが、6回裏に開幕から頑張っていたブルペン右腕のRyne Harperが大乱調で一挙5失点。

8/13 L2-8@NYM 
Austin Vothがピリッとせず、4回3失点。5回裏に2番手でメジャーデビューのSeth Romeroが満塁弾を打たれて勝負あり。前日の試合で負傷退場したVictor Roblesは出場せず。

13日を終えた時点で6勝9敗。なかなか勝ち星が伸びません。故障者が出ていることも心配材料です。幸いにもコロナウイルスの新規感染者は確認されていません。

リーグ全体で見ても、小康状態です。マーリンズでのクラスターは収束。カージナルスではまだ続いており、順調なチームが20試合を終えている中でカージナルスはわずか5試合しか消化できていませんが、現地14日から試合が行われるようです。シーズンが成立するため、これ以上の感染者が出ないことを願うばかりです。

Thursday, August 6, 2020

試合結果(8/4-5)

マーリンズにおけるクラスター発生を受けてマイアミ遠征が中止となり、4日も間が空きました。しかもメッツとは2連戦で、また1日オフが挟まります。なかなか盛り上がってきません。

8/4 W5-3 Mets 
序盤に5-0とリード。中盤に追い上げられましたが、ブルペンが踏ん張り、最後はDaniel Hudsonが危なげなく締めくくって快勝。

8/5 L1-3 Mets 
Juan Sotoの復帰戦。1回裏の第1打席で早速レフトへタイムリーツーベースを打ちましたが、結局ナショナルズの得点はそれだけ。先発のMax Scherzerがハムストリングの痛みで1回を終えたところで降板。心配です。ブルペン陣が踏ん張って試合を壊しはしませんでしたが、得点できなければ勝てません。

マーリンズはなんと18人もの選手をIL入りさせてシーズンを再開。チームの半数以上って・・・。マーリンズ、カージナルス以降にクラスターは確認されていませんが、引き続き予断は許しません。

Saturday, August 1, 2020

Matt Adamsがブレーブスで開幕, Brian DozierはメッツとFernando Rodneyはアストロズと契約

[7月28日オリジナル、8月1日追記]
順調なチームは開幕から4, 5試合を消化したMLB。順調なチームとわざわざ書いたのは、3試合目を終えた時点で選手だけでも10名程度のコロナウイルス陽性者が出たマーリンズの(少なくとも)2試合、そのマーリンズと直前まで対戦していたフィリーズの(少なくとも)1試合が中止になるなど、シーズンの先行きに暗雲が垂れ込めている状態です。

といった状況ですが、開幕時点での元ナショナルズの選手の状況を確認しておきます。

メッツのキャンプにマイナー契約招待選手として参加していたMatt Adamsでしたが、自ら申し出て7月18日に解雇となり、直後にブレーブスとマイナー契約。20日のエキシビションゲームでサヨナラホームランを打ち(それだけが理由というわけではないでしょうが)開幕直前にベンチ入りメンバーとなりました。開幕後はDLとして起用され、27日の試合では3ランを打っています。

また、春にはパドレスのキャンプに参加していたBrian Dozierは、夏のキャンプが始まる直前に解雇され、しばらく所属先がありませんでしたが、22日になってメッツとマイナー契約を結びました。開幕ベンチ入りはなりませんでしたが、60人枠には入っており、メッツ傘下で機会を待つことになります。
→早くもメジャーに昇格し、30日の試合で先発出場しました。(8月1日追記)

同地区のライバル球団にはなりますが、2人の活躍を応援していきます。

なお、WSメンバーで所属先がないのは、Fernando Rodneyのみ。また、NPBの読売でプレーするGerardo Parraは規定打席にはわずかに足りませんが、.325/.371/.470、3本塁打、11打点と活躍しています。
→7月31日にFernando Rodneyがアストロズとマイナー契約を結んだことが明らかになりました。当面はトレーニングサイトで調整を続けるようです。これでとりあえず昨年のWS制覇メンバーがどこかのチームに所属することになりました。(8月1日追記)

試合結果(7/28-30), 31日からのマーリンズ戦は延期

7/28 L1−5 Blue Jays 
懐かしいTanner Roarkがビジターとしてナショナルズパーク初登板。5回を1失点に押さえ込まれました。Austin Vothも5回を自責点2(3失点)と先発の仕事をしましたが、黒星。

@TORとなっていますが、トロント市はMLBの試合開催を認めていないので、実際にはナショナルズ・パークで行われました。Max Scherzerが8回途中まで無失点の好投でしたが、メジャーデビュー戦となったNate Pearsonに打線が抑え込まれ、0−0で延長へ。今季採用された延長戦は無死2塁開始ルール初適用となった10回表に山口俊から4点を奪い、勝利。

Stephen Strasburgはまだ復帰の見通しが立たず、Erick Feddeが再び代役として先発し、4回途中までを2失点。4安打のStarlin Castro、2安打2四球のCarter Kieboomなどが引っ張った打線が作ったリードをブルペンが守り、最後はDaniel Hudsonがチーム今季初セーブ。

30日を終えた時点での成績は3勝4敗。

31日からマイアミでのマーリンズ戦のはずでしたが、マーリンズでコロナウイルスのクラスターが発生し、中止になってしまいました。ナショナルズはそのままワシントンに滞在し、次の試合は3日からのメッツ戦の予定です。

もっとも、そもそもシーズンが中止される可能性も出てきました。7月31日までにマーリンズの選手・スタッフ合わせて18人のコロナウイルス陽性が確認され、マーリンズはもとより直前の対戦相手フィリーズの試合も当面中止。現地1日には今度はカージナルスで選手・スタッフ合わせて6人の感染が確認され、ブリューワーズ戦の中止が決定。現地7月31日にはManfredコミッショナーがシーズン中止に言及するなど、先行きには暗雲が垂れ込めています。

Tuesday, July 28, 2020

試合結果(7/25-27)

ナショナルズの試合結果をまとめておきますが、勝っても負けても昨年までのように気持ちが入らないのは、WSを制覇した後だからなのか、それともコロナのせいなのか、自分でも判然としません。

7/25 W9-2 Yankees
先発予定だったStephen Strasburgが右腕の痺れを理由に登板回避。緊急登板のErick Feddeが4回自責点1の好投。打っては、Victor Roblesが1号2ランを含む4打点の活躍。

7/26 L2-3 Yankees
Patrick Corbinは7回表にソロホームランを打たれたところで交代するまで素晴らしいピッチング。その時点では2-1とリードしていましたが、継投失敗で逆転負け。

7/27 L1-4 Blue Jays
11安打を記録しながら、4併殺などもあり1点止まり。Anibal Sanchezが4本のソロホームランを打たれて4失点。

27日終了時点でのシーズン成績は1勝3敗。地区最下位からのスタートとなりました。

Thursday, July 23, 2020

2020年シーズン開幕

7/23 L1-4 Yankees(5+) (Season 0-1) 
2020年シーズンのナショナルズ・パークでの開幕戦。本来なら超満員の観衆に迎えられて選手が登場し、ペナントが掲げられるなど、昨シーズンのワールドシリーズ制覇を祝うムード一色となるはずでした。

しかし、コロナウイルスの影響で無観客。先発のMax Scherzerが初回にGiancarlo Stantonに2ランを被弾するなど5回までに4失点。ヤンキース移籍後初登板となるGerrit Coleの前に打線はAdam Eatonのソロ本塁打の1安打のみと沈黙。止めは天候。5回表の途中で降雨のため中断し、そのまま試合終了。

野球なのでこういう日もあるわけですが、それにしても開幕戦には寂しいものとなってしまいました。

始まっただけでもよしとすべきなのかな。

そういえば、BLM(Black Lives Matter)って、MLBの逆読みなんですね。

Juan Sotoがコロナウイルス陽性(開幕直前)

開幕まで4時間となった現地23日午後、Juan Sotoのコロナウイルス陽性、IL入りが発表されました。無症状ということは救いですが、これから最低2週間の隔離が必要となります。また、2日前に受けたPCR検査の結果ということですが、この1週間は完全にチームと行動をともにして練習・エキシビションゲームに参加していましたので、チーム内での感染も懸念されます。

開幕戦のラインナップが発表になっていますが、Sotoの代わりはAndrew Stevenson(打順は8番)が務めます。主砲を欠いての開幕。痛過ぎます。

Stevensonについては、5時間ほど前に書いた記事で、どこにも名前がないと書きましたが、その後Stevenson、Erick Feddeを含む5選手のロースターへの追加が発表され、アクティブロースターは30人となりました(40人ロースターもその30人のままですが)。Barrettの処遇は依然として分かりません。

開幕30人ロースターは以下の通り。ここでは区別しませんが、Austin Vothが先発5番手、Erick Feddeはブルペン投手と発表になっています。また、Kyle Finneganは登板すればメジャーデビューとなります。

Pitchers (15): James Bourque, Patrick Corbin, Sean Doolittle, Erick Fedde, Kyle Finnegan, Sam Freeman, Javy Guerra, Ryne Harper, Will Harris, Daniel Hudson, Tanner Rainey, Aníbal Sánchez, Max Scherzer, Stephen Strasburg, Austin Voth

Catchers (3): Yan Gomes, Raudy Read, Kurt Suzuki

Infielders (7): Asdrúbal Cabrera, Starlin Castro, Wilmer Difo, Howie Kendrick, Carter Kieboom, Eric Thames, Trea Turner

Outfielders (5): Emilio Bonifácio, Adam Eaton, Victor Robles, Andrew Stevenson, Michael A. Taylor 

いよいよ開幕(Javy Guerraが開幕ベンチ入り)

いよいよ開幕が明日に迫りました。ブルージェイズがトロント市の承認を得られずホームでの試合ができない見通しとなっていますが、それ以外、つまりアメリカの各都市では、試合が行われることになりそうです。幸いにも明日は祝日でもあるので、ライブ中継を見ようと思います。

現地当日になって、公式サイトが更新され、昨シーズンのWS制覇メンバーであるJavy Guerra投手が開幕ベンチ入りを果たしたことが判明しました。嬉しいですね。他に、Emilio Bonifacio内野手とSam Freeman投手(二刀流の可能性もありますが、ひとまずはブルペン左腕として)もマイナー契約からベンチ入りを果たしました。

もっとも公式サイトを見ても、40人ロースターに26人(アクティブロースターも同じ26人)、インバイティロースターに20人の計46人しか名前がなく、ILスタートと思われるWander SueroとRoenis Eliasの名前もどこにもないという状況。Aaron Barrett、Erick Fedde、Andrew Stevensonあたりの名前がインバイティーを含めどこにもないのが気になります(特にBarrett)。解雇されたという情報もないのですが・・・。

単に40人ロースターのページが間違っているだけの可能性もありますが、ビートライターが記事を書いてくれていないところを見ると、いろいろと混乱が生じているのではないかと思われます。開幕当日なのに大丈夫かな。

Monday, July 20, 2020

SueroとEliasを含め全選手が練習に参加

現地19日。依然としてIL入りのステータスのままながらWander SueroとRoenis Eliasも投球練習を開始しました。野手陣で出遅れていたHowie Kendrick、Juan Soto、Victor Roblesも既に練習に参加しており、これでひとまず(メジャー40人枠の)全ての選手がグラウンドに姿を現しました。ただし、投手の2人とRoblesは調整が遅れており、おそらく開幕には間に合わないだろうとの見通しです。多少遅れてもいいので、元気にプレーする姿が見られることを期待しています。

また、マイナーリーガーではWil Croweが妻とともにコロナウイルスに感染し、隔離の後、ようやく練習に参加したとのこと。Yasel Antunaが60人ロースターに追加されたという情報もありました。

時系列は前後しますが、現地18日、開幕までに3試合しか組まれていないエキシビションマッチの1試合目、フィリーズとの一戦が行われ、23日の開幕投手が予定されるMax Scherzerが先発。Bryce Harperに3ランを打たれるなど5回7失点と打ち込まれましたが、とにもかくにも実戦で投げられただけでよしとしましょう。この後、20日、21日にオリオールズとの試合があり、その次はもう開幕戦となります。アメリカでもコロナウイルスが収まったとはとても言えない状況ですが、どうやらこのまま開幕しそうです。

Wednesday, July 15, 2020

Wander SueroとRoenis ElianがIL入り

Wander SueroとRoenis Elianの両投手のIL入りが発表されました。理由は明らかにされていませんが、それはつまりコロナウイルス陽性という意味となります。重症化しないでしっかり治してくれることを願います。

前回の記事でキャンプに姿を現していないとしていた8人の選手のうち、Starlin Castroは早々に練習に参加。残る5人(Juan Soto, Howie Kendrick, Victor Robles, Luis Garcia, Joan Adon)、それに前回の記事の時点では見落としていたベテラン中継ぎ投手のFernando Abadの6人がまだ姿を見せませんが、どうやらRCR検査では陰性だった模様なので、間もなくグラウンドに現れることでしょう。って、開幕まであとわずか8日しかありませんが。大丈夫なのかな。

Wednesday, July 8, 2020

7月23日の対ヤンキース戦で開幕(予定)

60試合制となる今シーズンのスケジュールが発表されました。ナショナルズは全球団の先陣を切って、7月23日、ナショナルズ・パークにヤンキースを迎えて開幕します。前年のワールドチャンピオンにふさわしい処遇ですね。日本時間だと7月24日。奇しくも東京オリンピックの開会式が行われるはずだった日ですね。

現在は各チームの本拠地ではサマーキャンプが行われていますが、不参加を表明する選手、コロナウイルスへの感染が判明しDL入りする選手が現れています。不参加の選手はその意思を尊重するだけですし、コロナウイルス感染の選手には完治を願います。

ナショナルズでは、既報のRyan Zimmerman、Joe Rossに加え、NRIとしてキャンプ参加予定だったベテラン捕手のWelington Castilloが不参加を表明。代わりの捕手のTaylor Gushueと、6月のドラフト1巡目で入団したばかりのCade Cavalli投手が60人ロースターに追加されています。[7月9日、Gushueについて追記しました。]

一方、コロナウイルスについては、ナショナルズでも2人の選手がPCR検査で陽性反応を示し、他に複数の選手が濃厚接触者として隔離中のためキャンプに参加していません。内訳は明らかにされていませんが、キャンプに姿を見せていないのはJuan Soto, Victor Robles, Howie Kendrick, Starlin Castro, Luis Garciaの5人の野手と、Wander Suero, Roenis Elian, Joan Adonの3投手(投手3人はいずれも陰性で濃厚接触者とのこと)。主力選手が何人も含まれているので調整が遅れるとなると戦力的にも痛いことになりますが、それよりも健康面が心配。いずれも無症状なのがせめてもの救いですが、油断せず、きっちり治してくれることを願います。[7月9日、Garciaと3投手について追記修正しました。]

Tuesday, June 30, 2020

60人ロースター(ZimmermanとRossが不参加表明)

現地6月28日に、7月3日から始まるキャンプに参加する60人ロースターが公表されました。

Pitchers (36): Fernando Abad, Joan Adon, Dakota Bacus, Aaron Barrett, James Bourque, Ben Braymer, Tim Cate, Patrick Corbin, Matt Cronin, Wil Crowe, Sean Doolittle, Roenis Elías, Tyler Eppler, Paolo Espino, Erick Fedde, Kyle Finnegan, Sam Freeman, Steven Fuentes, Javy Guerra, Ryne Harper, Will Harris, Daniel Hudson, Jake Irvin, Kyle McGowin, Kevin Quackenbush, Tanner Rainey, Seth Romero, Joe Ross, Jackson Rutledge, Aníbal Sánchez, Max Scherzer, Stephen Strasburg, Wander Suero, Austin Voth, Nick Wells, Austen Williams

Catchers (6): Tres Barrera, Welington Castillo, Yan Gomes, Raudy Read, Jakson Reetz, Kurt Suzuki

Infielders (11): Asdrúbal Cabrera, Starlin Castro, Wilmer Difo, Luis García, Howie Kendrick, Carter Kieboom, Jake Noll, Brandon Snyder, Eric Thames, Trea Turner, Ryan Zimmerman

Outfielders (7): Emilio Bonifácio, Adam Eaton, Yadiel Hernandez, Victor Robles, Juan Soto, Andrew Stevenson, Michael A. Taylor

40人ロースターの選手で名前がないのは内野手のAdrian Sanchezのみ。Sanchezはオフのトレーニング中にアキレス腱を断裂し、今シーズン中の復帰は無理との見通しが伝えられています。

そして、翌現地29日に、Ryan ZimmermanとJoe Rossが参加しないことが明らかになりました。Zimmermanは声明を発表し、その中で新生児を含む幼児と高齢で持病のある母親へのコロナウイルス感染への恐れを理由としています。Rossは特にコメントを出していませんが、同種の理由と思われます。Zimmermanは同じ声明の中で「引退ではない」と言っていますが、契約は今季限りなので、このまま引退となる可能性も否定できません。Rossにしてもローテーション投手としての瀬戸際に立っており、今季の奮起が期待されていました。両選手とも苦渋の決断であったことは容易に察せられます。残念ではありますが、現下の状況では尊重するしかないでしょう。

また、他球団ではロッキーズに在籍する元ナショナルズのIan Desmondも今季の不参加を表明しました。理由は同じくコロナウイルスへの感染懸念ですが、注目されているのは不参加の表明の際にインスタグラムに掲載された長文のエッセイ。現在アメリカで起きている反人種差別運動に関し、白人と黒人のハーフという自身の生い立ちからくる経験について書き、MLBに変化を求めるエッセイは心に響く内容で、多くの反響を呼んでいます。ナショナルズ在籍時から人間性の素晴らしさで尊敬を集めていたDesmondらしい話ですね。やや難しい英語表現もありますが、一読を勧めます。

Monday, June 29, 2020

開幕は7月23日か24日(予定)

日本ではNPBが開幕し、順調に日程を消化しつつあります。読売ジャイアンツのGerardo Parraも2戦目でホームランを打つなど活躍してくれていて嬉しい限りです。

MLBもようやく開幕に向けての道筋が付きました。労使交渉の経緯は置いとくとして、開幕予定は7月23日か24日(確定したら記事を書こうと思って待っていましたが、いつまで経っても決まらないので見切りました。)。9月末までに60試合のレギュラーシーズンを消化し、昨季までと同じフォーマットでポストシーズンを行う予定です。もちろん当面は無観客。ナ・リーグでもDH制を採用し、延長に入れば無死2塁からイニングを始めるなど、とりあえず今年に限ったルール変更も多々採用される予定です。

予定予定と繰り返していますが、つまりは、コロナウイルスがある程度抑えられていることが前提です。現状、日本以上に感染の再拡大が報じられているアメリカの様子を見ると、必ずしも見通しは明るくないと言わざるを得ません。日本からは、ただ、祈るしかありません。

そんな不安定な状況にあることもあってか、ファンとしてはなかなか気持ちが入っていきません。キャンプが始まれば盛り上がってくるのでしょうか。

そのキャンプ。フロリダ州やアリゾナ州でのコロナウイルス感染拡大の状況から、各球団のホーム球場で行われることになりました(季節的にも南部の屋外は暑過ぎるはず)。ナショナルズは7月1日が集合日で、トレーニングは3日から。オープン戦が行われるのかどうかは今のところ不明です。

ロースターに関するルールをここで確認しておきましょう。6月28日にキャンプ参加登録選手60人のリストが公表されました(後日別記事を書きます。)。このリストに載っていることが前提で、その上で40人ロースターに入った選手がベンチ入りの対象となります。もちろん、解雇、トレード(8月31日がトレード期限)、故障などがあれば入れ替え可能。

まずはこの60人でキャンプを行い、開幕ベンチ入りは30人。開幕2週間後に28人に減らされ、さらに2週間後からシーズン終了までは26人となります。ベンチ入りから漏れた選手は、ホーム球場の近くでキャンプを継続するようです(マイナーリーグは基本的に中止ということになります。)。ナショナルズの場合は、今季から傘下のA+の本拠地となるはずだったヴァージニア州のFredericksburgに建設された新球場を使うのではないかと言われています。また、アウェイの遠征には、ベンチ入り選手以外に「タクシースクワッド」と呼ばれる3人の緊急補充要員がチャーター便で帯同します(うち1人は捕手)。緊急に選手を呼ぶ必要が生じたときに一般旅客の乗る航空機に搭乗するのを避けるのが目的のようです。

そんなこんなで記事を書いていたら、ちょっとは気分が盛り上がってきました。とにかく無事に開幕してくれることを願いましょう。

Saturday, June 13, 2020

2020年ドラフト結果

今年のドラフトはコロナウイルスのために2日間であっさり終わりました。そして、当ブログとしても必ずしも本題ではないので、あっさり目に記事にしておきます。

1(#22). Cade Cavalli, RHP, Oklahoma 
事前のランキングにほぼ合った順位での指名。近年のナショナルズの指名傾向にぴたりと当てはまる大型右腕投手です。90マイル台後半の速球に4種類の変化球を投げる先発型。大学2年までは一塁手としてプレーしていたそうです。投手に専念してからのキャリアは浅いので、肩肘の消耗は少なくまだ伸び代があるとも言えますが、逆に不安もあります。

2. Cole Henry, RHP, Louisiana State
やはり大型右腕投手。速球は90マイル台半ば。変化球は未完成のようです。

2s. Sammy Infante, SS, Monsignor Edward Pace HS(FL)
Anthony Rendonを FAで失ったことに伴う補填指名権。今回のドラフトで指名した唯一の高校生。ショートとしての肩も含め、攻守ともに評価は高いようです。指名後にコメントを求められ自身の指名をナショナルズにとって「Steal」だと評したあたりまだ若いなと思わざるを得ませんが、そのビッグマウスに見合う選手になってくれることを期待しましょう。ちなみに、高校の先輩にGio Gonzalezがいます。

3. Holden Powell, RHP, UCLA 
大学でもクローザーを務めており、プロでもブルペン投手として育成される模様。

4. Brady Lindsly, C, Oklahoma
1巡目指名のCavalliのチームメイト。まさか指名されるとは思っていなかったという4年生であり、スロット以下の金額での契約が見込まれます。

5. Mitchell Parker, LHP, San Jacinto JC(TX)
先発左腕。特徴的なフォームのようです(動画は見ていません)。昨年の1巡目で指名・入団したJackson Rutledgeと同じJCの1年後輩です。

Tuesday, June 9, 2020

開幕は8月以降が濃厚/ドラフト直前

先進各国におけるコロナウイルスの感染拡大はようやく収まりつつあり、日本のNPBも6月19日に開幕する予定となりました。が、MLBは経営側と選手会の間でサラリーを妥協できないまま時間だけが過ぎ去り、期待されていた7月4日開幕も難しい模様です。対立点についてこのブログで論じることはしませんが、MLBファンとしては空しいですね。野球・ベースボールの世界的な普及に反することだけは間違いないでしょう。 

そんな中ですが、6月10、11日にMLBドラフトが開催されます。今年はコロナウイルスの影響により、大学生、高校生の野球も当然中止。スカウティングが昨秋の時点で止まったままの状態ということもあって、5巡目で終了することになっています。その上で指名されなかった選手とは契約金2万ドル以下なら自由に契約できるそうです。 

ナショナルズは1巡目(全体22位)、2巡目(全体55位)に続いてAnthony Rendonを失ったことによる補填指名(全体77位)があり、3、4,5巡目と合わせて計6人の選手を指名できます。1巡目ではジョージア大のCole Wilcox投手の指名が有力と言われていますね。この状況下ですからなんとも言えませんが、投手がいいとは思います。 

さて、本日の本題です。このブログのテーマである2019年のWS制覇メンバー。この機会に、彼らとドラフトの関わりをまとめてみることにしました。 

以下、ドラフト指名順(2巡目以降の同順位の場合は古い選手から)で並べて見ました。ドラフト時に期待が大きかった順と理解していいと思います。 

1巡目: 
Stephen Strasburg, 2009(#1), Nationals  いまさら紹介するまでもないですね。同じドラフトでは全体25位でエンゼルスに入団したMike Troutが最も成功していると言っていいでしょうが、ナショナルズとしても全く後悔はないでしょう。 

Ryan Zimmerman, 2005(#4), Nationals こちらも改めて言うまでもありませんね。ワシントン移転後最初のドラフトで最初に指名した選手。しかも地元ヴァージニア大卒。その後しっかりと活躍し、まさにFace of Franchiseにふさわしい選手となりました。SIで特集が組まれたこともありましたが、この年の1巡目は野手に恵まれました。全体1位はJustin Upton(Dバックス)。2位がAlex Gordon(ロイヤルズ)。Zimmermanの次の5位がRyan Braun(ブリューワーズ)、7位がTroy Tulowitzki(ロッキーズ)、11位にAndrew McCutchen(パイレーツ)、12位がJay Bruce(レッズ)。少し下って23位にJacoby Ellsbury(レッドソックス)がいるという強烈なメンバーです。 

Anthony Rendon; 2011(#6), Nationals Strasburg、Harperと続いた後の2011年のドラフト1巡目。BAの直前ランキングで1位と評価されながら故障懸念でスリップ。6位でナショナルズが指名したときに、MLBネットワークのライブを見ていて大いに興奮したことを憶えています。同期に全体1位のGerrit Cole(パイレーツ)、3位のTrevor Bauer(Dバックス)、8位のFrancisco Lindor(インディアンス)、9位のJavier Baez(カブス)、11位のGeorge Springer(アストロズ)とスター選手がいる中で、現時点までの通算WARではRendonが1位に耀いています。 

Max Scherzer, 2006(#11), D-backs 高卒時には出身地セントルイスのカージナルスから43巡目で指名されたものの入団せず。ミズーリ大に進学し、しっかり評価を上げて1巡目。7位でClayton Kershaw(ドジャーズ)、10位でTim Lincecum(ジャイアンツ)が指名されたこのドラフトは、この3人で計8度のサイヤング受賞という投手大当たりの年でした 

Trea Turner, 2014(#13), Padres 高卒時にもパイレーツから20巡目で指名を受けましたが、ノースカロライナ州立大に進学し、駿足を活かして盗塁に絡む数多くの新記録を樹立。もっともドラフトとの関係でTurnerが有名となったのはむしろ指名後。2014年12月にレイズ、パドレス、ナショナルズの3チームが合意したトレードでナショナルズへの移籍が決まったにも関わらず、ドラフト指名から1年間はトレードできないという当時のルールにより2015年シーズンの開幕はパドレス傘下のAAで迎えざるを得ないという奇妙な状況に。6月にようやくナショナルズ傘下に移ることができましたが、この一件が元で後にルールが変更されることになりました。 

Joe Ross, 2011(#25), Padres ここまでで初めての高卒入団。ドラフトとしてはRendonと同期になります。パドレスでは全体10位のCory Spangenbergに続く2人目の指名でした。SpangerbergはMLB通算419試合でプレーし、Rossをわずかに上回る通算WARを記録していますが、今年からNPBの西武ライオンズでプレーする予定。Rossが追い抜くかな。 

1巡目補填: 
Sean Doolittle, 2007(#41), Athletics 高卒時にもブレーブスが39巡目で指名。ヴァージニア大に進み、投手兼一塁手として活躍。アスレティックスは野手として指名し、実際2009年までは野手としてプレーしていました(投手にコンバートされたのは故障で1年離脱した後、プロ5年目の2011年)。高校生なら珍しくない話ですが、大学生、それもヴァージニア大レベルの名門大学出身選手には珍しいキャリアです。今なら二刀流で育成されたかもしれませんね。 

2巡目: 
Kurt Suzuki, 2004, Athletics アスレティックスが同じドラフトの1巡目(全体24位)で指名したやはり大卒捕手のLandon Powellの影に隠れる形でプロ生活を始めましたが、勝ったのはSuzuki。2004年ドラフトで指名された全ての捕手で一番の成績を残しています。 

Patrick Corbin, 2009, Angels 2巡目と言っても、この年のエンゼルスは補填指名権がたくさんあったためCorbinは6人目の指名選手。ですが、同期ではTroutに続く成績を残しています(ちなみに、Corbinの前に指名された著名選手はRandal Grichuk、Garrett Richard、Tyler Skaggs)。 

Tanner Rainey, 2015, Reds 25人の中で最も新しいドラフト選手です(年齢はJuan Sotoが一番若いが)。Andrew Stevensonが入っていれば同じ2015年組でしたが、Stevensonがロースター入りしたのはワイルドカードゲームのみでした。 

4巡目: 
Javy Guerra, 2004, Dodgers テキサスの高校から入団。時間はかかりましたが、2011年にメジャーに到達しました。Guerraの通算WARは3.1と決して高いわけではないのですが、同期でドジャーズに入団した選手ではトップだったりします(高卒指名で入団しなかったDavid Priceを除く。)。 

5巡目: 
Daniel Hudson, 2008, White Sox 2008年というと私がブログを始めた年ですが、その最初のドラフト。ナショナルズの指名した選手で最も活躍したのは3巡目のDanny Espinosaでした。 

6巡目: 
Michael Taylor, 2009, Nationals フロリダ州の高校からショートとして入団。高校時代のチームメイトにMatt den Dekkerがいたそうです(フロリダ大に進学、メッツに入団した後、2015-2016年にはともにナショナルズに在籍)。 

8巡目: 
Brian Dozier, 2009, Twins ミシシッピ州の人口4000人の小さな町の農業高校でプレーしていた頃は全くの無名でしたが、南ミシシッピ大学野球部をその100年以上の歴史でただ一度のカレッジ・ワールド・シリーズ出場に導く活躍で評価を上げてプロ入りを果たしました。 

10巡目: 
Yan Gomes, 2009 Blue Jays ブラジル・サンパウロの生まれで有名ですが、12歳の時に家族でフロリダに移住。テネシー大2年時の2008年にレッドソックスから39巡目で指名されましたが契約せず、バリー大に移って少し評価を上げました。10巡目入団ながら、ブルージェイズ同期入団組ではトップのWARを記録しています。 

Howie Kendrick, 2002, Angels 高校時代は全く無名の存在で、大学からのスカラシップも得られず。地元フロリダのコミュニティカレッジに進学してプレーしていたところをエンゼルスのスカウトの目に留まり、入団となりました。他に見にきていたチームはなかったそうです。 

19巡目: 
Adam Eaton, 2010, D-backs オハイオ州では名の知れた高校生でしたが、ドラフト指名の声はかからず。大学も地元オハイオ州のマイアミ大(フロリダの名門マイアミ大ではない)で活躍し、リーグのオールスターに選ばれたりしましたが、ドラフト時の評価は19巡目という厳しいものでした。
23巡目: 
Matt Adams, 2009, Cardinals 25人の中で最も下位で指名を受けて入団したのがAdams。ペンシルベニア州で大学まで行きましたが、高校も大学でも特に注目を浴びることなく過ごしました。カージナルスの同期入団の出世頭はMatt Carpenterですが、彼も13巡目と比較的下位指名。また、21巡目にはTrevor Rothentalがいます。 

ドラフト外(中南米出身選手): 
Anibal Sanchez 
Wander Suero 
Fernando Rodney 
Victor Robles 
Juan Soto 
Adsrubal Cabrera 
Gerardo Parra 
  
指名順でみると、上位指名が多いことは当然ですが、意外にも3巡目指名がいません。指名年で見てみると、2009年ドラフト組(Strasburgと同期)が6人とやたら集中しています。2004年と2011年が2人ずついるだけでほか1人ずつ。
いかがでしたでしょうか?順当?意外?私が驚いたのはDoolittleが野手として指名されて3年もマイナーでプレーしていたことと、Dozierのローカルヒーローぶりですね。また、Kendrickを発掘したスカウトには感謝したいと思います