Monday, March 9, 2020

3コーチ(Hale, Boger, Henley)の内部異動

今日、3月9日、日本のNPBの開幕の無期延期が発表されました。アメリカにもコロナウィルスが広がり始め、MLBの各球団もサインなどのファンサービスにおける予防策を講じるなど多少の影響が出ていますが、今のところ無観客試合や開幕延期といった話は出ていません。ただ、あと2週間。どう進展するか予断を許しません。

ナショナルズのスプリングトレーニングでは、Adam Eatonが左のハムストリングを痛めて戦列を離れており、もしかすると開幕に間に合わないかもしれないという心配な状況ですが、その他に大きな故障者は出ていません。注目されている先発5番手争いは、Joe Rossさ最有力と言われ始めましたが、いずれも先発した直近の登板ではRossが2失点だったのに対し、Erick FeddeとAustin Vothはいずれも無失点とアピールしています。高いレベルで競争が展開するのは結構なことです。開幕サードの座をつかむかどうかが注目されるCarter Kieboomですが、バットの調子は上向いてきたものの、守備での判断ミスや悪送球がまだ多く、懸念されています。

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ところで、コーチ陣の異動があったことに今頃気付きましたので、記事にしておきます。顔ぶれは変わっていないのですが、3コーチが役割がぐるっと1つずつ変更されています。趣旨などは特に説明されていませんが、いずれMLBで監督を務めることになる人材と言われているTim Bogerにベンチコーチの経験を積ませるためでしょうか。

Chip Hale: ベンチコーチ→3塁コーチ
Tim Boger: 1塁コーチ→ベンチコーチ
Bob Henley: 3塁コーチ→1塁コーチ

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この機会に、3人の紹介をしておこうと思います。

Chip Hale
選手としては1990年代にツインズなどで控え内野手として通算333試合に出場。1998年シーズンをもって引退すると、Dバックス傘下でコーチとしてのキャリアを開始。2007年にDバックスの三塁コーチに昇格した後、一時期はメッツ、アスレティックに属し、2015-2016年の2シーズンはDバックスで監督を務めた(2年とも負け越しに終わっている)。Dave Martinez監督の就任とともに2018年にナショナルズのベンチコーチに就任。WS制覇時54歳。

Tim Bogar
マイナーリーグの監督を務めた4シーズン全てで大きく勝ち越し、指導者として極めて高い評価を受けている。選手としても内野手として1993年から2001年までの9年間にメッツ、アストロズなどでメジャー通算701試合に出場の実績がある。2008年から2017年までレッドソックス、マリナーズなどでコーチ経験を積み、この間レンジャーズのベンチコーチを務めた2014年には、9月に辞任したRon Washingtonの後を受けてシーズン終了まで22試合の指揮を執り、14勝8敗(勝率.636)という記録を残している。Dave Martinez監督が就任した2018年にナショナルズに加入。2019年オフにはメッツの監督候補としてインタビューを受けたが、就任には至らず。WS制覇時53歳。

Bob Henley
1991年ドラフトでエキスポスに指名されて入団した「生え抜き」のコーチ。現役時代は捕手。25歳の1998年にメジャーデビューし、41試合で.304/.377/.470という好成績を残したが、メジャーでプレーしたのはこの年のみ。肘を痛め、翌年以降はマイナーでの3試合に出場しただけに終わり、パイレーツ傘下にいた2002年に正式に引退。2003年からエキスポス傘下に戻り、マイナーチームで監督を務めるなどしていた。2014年に就任したMatt Williams監督の下でメジャーの三塁コーチに昇格。以降、Dusty Baker、Dave Martinezと監督が変わっても、変わらず三塁コーチを務めている(かなり珍しいケース)。非常にアグレッシブに本塁突入を指示することで有名。時には軽々とタッチアウトになることもあり、賛否は分かれる。WS制覇時46歳。

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