Thursday, June 24, 2021

試合結果(6/22-23@PHI)激闘の末2位浮上

フィラデルフィアでの2戦。わずか2戦でしたが、激闘と呼ぶに相応しい内容の濃いシリーズでした。結果は2連勝で、シリーズ前に1ゲーム差で追いかけていたフィリーズを追い抜き、またメッツとの対戦で勝ったり負けたりしていたブレーブスも追い抜き、地区単独2位に浮上。首位メッツとのゲーム差も4まで縮まってきました。


ところで、試合結果とは直接関係ありませんが、このシリーズのハイライトは1戦目であった滑り止めに関する新ルールを巡る一件。

はっきり言って「興醒め」でした。

この試合、ナショナルズが3−1とリードした4回裏無死1塁からMax Scherzerが三振を奪った場面でフィリーズのJoe Girardi監督がベンチから出て、Scherzerが禁止物質を隠し持っていないかのチェックを要請。Scherzerに対しては1回裏と3回裏の終了時にも審判団によるチェックが行われていましたが、新ルールでは相手監督の要請があればいつでもチェックできるため、マウンド上でチェックが行われることとなりました。審判団に取り囲まれたScherzerは憤懣やるかたないといった表情でグラブを地面に置き、ベルトのバックルまで外して審判に止められていました。結果は何もなしということで再開しましたが、話はこれで終わらず、5回まで追加点を許すことなく投げ終えたScherzerは、降板する際にフィリーズのダグアウトを睨みつけながら歩き、ベンチに下がったところで両手を広げてフィリーズ側に掲げて見せるパフォーマンス。この明らかな挑発行為に激昂したGirardi監督は、ベンチを飛び出して喚き散らして審判に抑えられた末に退場を宣告されていました。と、ここまでが経緯。

この6月に新たに導入された投球の際に滑り止めとして使用することができる物質に関するルールに関してはいろいろな意見(多くは批判的)が出ていて、ダルビッシュ有はMLBの滑るボールの質の改善を提言をしていたりします。それぞれの意見や提言については、それぞれに興味深いものもありますが、ここでは検討しません。ただ、今回の一件を見ていての感想だけ述べておきます。

これら場面をライブで見ながら思っていたのは、プレーと関係ないところで一体何やってるんだろうでした。一流の投手と打者によるせっかくの緊張感のあるフィールド上のプレーを中断し、マウンド上で審判と投手がごちゃごちゃやっている場面なんて、興醒め以外の何ものでもありません。近年MLBは(あるいは日本プロ野球も含めて野球界は)、試合時間の短縮を中心に、野球というスポーツの魅力向上のために取り組んできたのではなかったのでしょうか。延長戦は無死2塁から始めるなど個人的には疑問なものもありましたが、それでも努力は評価できると見守ってきました。しかし、今回のルール改正は明らかにこうした努力に逆行するもの。特に監督がいつでも要求できるという点はすぐにでも撤回すべきです。

あまり長くなってもなのでこの辺にしておきます。野球を愛するファンの独り言でした。

6/22 W3-2@PHI (Season 34-36) 
上記の滑り止めの一件がこの試合のハイライトですが、まあそれはともかく勝ちは勝ち。1回表にJosh BellとYan Gomesの連続タイムリーで2点、3回にもGomesがタイムリーが出て序盤で3点。ILから復帰のMax Scherzerは球数を要したため5回で降板しましたが、失点はBryce Harperに打たれたソロ本塁打のみのナイスピッチング。その後1点差に迫られ、9回にはBrad Handが1死満塁のピンチを作りながらなんとか逃げ切って先勝。

6/23 W13-12@PHI (Season 35-36)
13-12という野球のスコアらしからぬ激しい試合となりましたが、ものにしたのはナショナルズでした。

先発のErick Feddeは2本の本塁打などで4回で5失点してしまい、5回の打席で代打を送られて降板。とはいえ、そんなに悪くないように見えましたので早く忘れて次また好投すればいいです。

4回を終えて0-5とリードしされたナショナルズでしたが、5回表、2点を返した後、前週の週間MVP Kyle Schwarberがレフトへ同点3ラン。その裏にKyle McGowinがAndrew McCutchenに満塁弾を浴びてすぐに再び4点差とされますが、6回表、やはり2点を返した後、Josh Bellが逆転満塁弾。両軍ともに3ランと満塁弾が出たこの時点で既に異様な雰囲気の試合となっていました。

終盤。6回終了時点では11-9とナショナルズがしていましたが、7回裏に1点差に迫られ、8回裏1死1、3塁で呼ばれたTanner Raineyが2本のタイムリーを浴びて11-12と再逆転されてしまいます。このあたりブルペンの起用法に疑問なしとはしませんが、5日間で4試合に登板していたBrad Handが使えないことで窮屈な采配になったのは確かであまり責めようとは思いません。

ともかく1点ビハインドで9回表。フィリーズはクローザーのHector Nelisを投入しますが、連打と送りバントで作ったチャンスにStarlin Castroが左中間へタイムリーを打って再々逆転。そして1点リードの9回裏のマウンドにはなんとPaolo Espinoが上がると、Rhys Hoskins、Bryce Harper、J. T. Realmutoというフィリーズ打線の主軸から始まる打順を難なく抑えてゲームセット。Espinoはつい先日のメジャー初白星に続き、初セーブを記録。もはやカルトヒーローです。

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