Sunday, August 1, 2021

2021年トレード期限② Hudson, Hand, Schwarberをトレード

2021年のトレード期限に合意されたトレードをめぐる2つ目の記事です。今回はDaniel Hudson, Brad Hand, Kyle Schwarberのトレードを扱います。


●Daniel Hudsonをパドレスへ
2019年のWS第7戦で最後のアウトを記録したDaniel Hudsonもいよいよ退団となりました。2019年のトレード期限にトレードで加入した当初は正直言ってあまり期待していませんでした。しかし、シーズンが進むにつれてブルペンの重要な一角を占めるようになり、そしてWS第7戦では最後のアウトを記録。グラブを投げるのはいかがかとも思いますが、それでも忘れられないシーンになりました。そのオフにいったんFAとなりましたが、再契約し、今季がその2年契約の2年目。今季は主にセットアッパーとして32試合に登板し、2.20/0.918と安定感のあるところを見せ、今回パドレスへの移籍となりました。

ナショナルズが獲得したのはMason Thompson投手とJordy Barley遊撃手の2人のプロスペクト。Thompsonはこの6月にメジャーデビューを果たしているブルペン投手であり、すぐにもメジャーで戦力になると期待できます。

2メートルを超える長身から投げ下ろす豪速球と大きく割れるカーブを武器とするブルペン右腕。2016年ドラフト3巡目でパドレスから指名され、高卒で入団。当初は先発でしたが、23歳となった今季ブルペンに転向し、課題とされていた制球力が向上しているのは好材料。6月22日にメジャーデビュー。

ドミニカ共和国出身の21歳。今季はAで主にショートを守っています。攻守ともにまだまだ発展途上ですが、今季61試合で36盗塁と足はめちゃめちゃに速いようです。


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● Brad Handをブルージェイズへ
順番的には最初のトレードでした。クローザーとして期待されて今季加入したBrad Hand。1イニング目をゼロで抑えても2イニング目には途端にダメだったり、打たれる日が続くといったこともありましたが、41試合に投げて3.59/1.148で21セーブ。期待通りの働きをしてくれました。少なくとも故障者続出の中でずっとブルペンの最後を守り続けてくれただけでも感謝です。

ナショナルズが獲得したのは25歳のRiley Adams捕手。トッププロスペクトという評価ではありませんが、こちらも今季メジャーデビューしており、近い将来の戦力と期待されます。

2017年ドラフト3巡目で入団。打率は高くないものの選球眼とパワーがあり、今季のAAAでのOPSは.858。守備はまだ発展途上ですが、打てば問題ない、というタイプ。6月8日にメジャーデビュー。


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● Kyle Schwarberをレッドソックスへ
7月上旬から故障でIL入りしたままのKyle Schwarberですが、レッドソックへのトレードが成立しました。オフに1年契約で加入した外野手。コロナウイルス関連で出遅れたこともあり序盤はいまひとつでしたが、6月の1か月間で16本という驚異的なペースでホームランを量産するMLBの歴史に残るような好調ぶりでリーグ月間MVPを受賞。チームも勝率5割を超えるところまで導き、オールスターにも選出されましたが、7月2日に右ハムストリングを負傷して退場。これでチームも勢いを失ってしまいました。短い在籍期間でしたが、ナショナルズファンを魅了し、強烈なインパクトを残しました。

ア・リーグには移りますが、レッドソックスにはJ.D. MartinezがいるのでDHというよりはレフトで出ることになるのかな。フェンウェイパークなのでレフトは狭いし、問題ないでしょう。

ナショナルズが獲得したのはAldo Ramirez投手。肘の故障があるようで少し心配ですが、先発投手プロスペクトとしての評価は高く楽しみな投手です。

メキシコ出身の20歳の右腕投手。速球に加え3種類の変化球も平均以上の球質で制球力もあり、先発投手として期待される。今季はAで投げていたが、肘の痛みを理由に6月中旬から休んでいる。

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