Thursday, April 7, 2022

ロースターの動き(2022年ST)

2022年3月に労使交渉が妥結してロックアウトが解除されてから、開幕までの間のロースターの動きをまとめておきます。

3/13 Steve Cishek投手とEhire Adrianza野手と契約
3/14 Nelson Cruz野手とSean Doolittle投手と契約(別記事参照
3/22 Hunter Harvey投手をウェイバー獲得
3/31 Tyler Clippard投手とマイナー契約
4/2 Andrew Stevenson外野手をDFA
4/7 Anibal Sanchez投手、Strange Dee Gordon、Maikel Francoの両内野手、Victor Arano投手がメジャーロースター入り、Gabe Klobosits投手をDFA


● Steve Cishek投手とEhire Adrianza野手と契約
35歳のブルペン右腕Steve Cishekと1年175万ドル、32歳のユーティリティEhire Adrianzaと1年150万ドルでそれぞれ契約。

Cishekはメジャー13年目。サイドスローからのシンカーボーラーだが、奪三振率も結構高い。昨季はエンゼルスで74試合に登板し3.42/1.49というまずまずの成績。

Ehire Adrianzaは昨季ブレーブスで109試合に出ていたので、ナショナルズをフォローしていればそれなりに見ていたはずなのですが、あまり印象にありません。すみません。内外野どこでも守れるという意味で使い手がありそうな選手です。

● Hunter Harvey投手をウェイバー獲得
ジャイアンツからウェイバーにかけられていたHunter Harvey投手を獲得。27歳のブルペン右腕。2013年高卒1巡目入団(オリオールズ)の元トッププロスペクト。故障もあって伸び悩み、2019年にメジャーには到達したものの昨年11月にウェイバーにかけられました。この時はジャイアンツが獲得しましたが、今回再びウェイバーにかけられてナショナルズが確保。まだ27歳ですし、一定の期待感はあります。

● Tyler Clippard投手とマイナー契約
2019年メンバーというわけではありませんが、ナショナルズファンにとっては嬉しいニュースが入ってきました。Tyler Clippardの復帰です。2008年から14年まで7年の長きにわたりナショナルズブルペンを支えた投手。その後の7年間でなんと9つの球団を渡り歩きました。昨季はDバックスで故障のため26試合の登板にとどまりましたが、その原因となった肩痛はもう大丈夫だそうです。

3/31というスプリングトレーニングも終盤になってからの契約のため開幕には調整が間に合わない見込みですが、(ひとまずマイナー契約とはいえ)調整さえ済めばメジャー昇格は十分ありえます。そうなれば、ダントツの球団記録を持つ、通算登板試合数、通算ホールド数を更新することになります。

まさかまさかでちょっと興奮気味です。

● Andrew Stevenson外野手をDFA
2019年のロースターにこそ入っていませんでしたが、ここ数年のナショナルズで控え外野手を務めていたAndrew Stevenson外野手をDFAとしました(FAにもなれましたが、AAAに合流)。

2015年ドラフト2巡目の生え抜き外野手。当初から走塁と守備には高い評価を得ていましたが、打撃がなかなか伸びず、せっかく多くのチャンスをもらった昨季も.229/.294/.339と結果を出せず。代打成績はOPSが.800を超えるほど高かったのですが、今季からナ・リーグでもDHが採用され、代打の必要性は激減。これも背景にあるかもしれません。

● Anibal Sanchez投手、Dee Strange-Gordon、Maikel Francoの両内野手、Victor Arano投手がメジャーロースター入り、Gabe Klobosits投手をDFA
開幕前の最後のロースター整理で、マイナー契約でスプリングトレーニングに参加していたAnibal Sanchez投手、Dee Strange-GordonMaikel Francoの両内野手とブルペン右腕のVictor Aranoの4人がメジャーロースター枠を獲得しました。

Anibal Sanchezは2019年メンバーの1人。昨季は浪人し、今季もマイナー契約からでしたが、戻ってきたことは大歓迎です。とはいえ、36歳のベテラン。どれだけ通用するか不安なのに、彼がローテーションの3番手と聞いてますます不安になっています。

Dee Strange-Gordon内野手とMaikel Franco三塁手の2人もメジャー経験も豊富なベテラン2人。Strange-Gordonは2度のオールスターやマーリンズ時代の2015年には首位打者を獲得。個人的にはマーリンズの印象が強いですね。昨季はメジャーでプレーする機会は訪れず、今季は33歳となりましたが、依然運動能力は高く、内外や多くのポジションを守れるところが売り。スプリングトレーニングでは4割を超える打率を残し、猛アピールしていました。Francoはフィリーズ時代の印象が強い選手。こちらはキャンプ早々にCarter Kieboomが離脱した時点で当確となっていましたが、その後も最低限の結果を残してロースター入りという感じ。粗い打撃も粗い守備も不安ですが、他にいないものは仕方ないのか。

Victor Aranoもフィリーズでの印象が強いブルペン右腕。過去2年はメジャーでの登板がありませんでしたが、スプリングトレーニングで好結果を残し、昇格を勝ち取りました。

なお、やはりマイナー契約で参加していたGerardo Parra外野手は惜しくも残れず、AAAで開幕となりました。

40人ロースターを空けるために、何人かの選手を60人ILに入れるとともに、Gabe Klobosits投手をDFA。2017年のドラフト36巡目大卒入団という下位指名という立場から、結果を残して昨季メジャーデビュー。ただ、11試合に登板したところで結果を残せず降格となっていました。まだ26歳なのでちょっともったいないようでもありますが。

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